Windows 3.x 時代の標準ファイラー(もう「ファイラー」という用語すら耳にしなくなったけど・・)だった File Manager が Windows 10 向けに Microsoft Store からダウンロード可能になった、というニュースがありました:
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まあエクスプローラーを使っている人にその前身とも言える File Manager が使いやすいかどうかは??? ですが、マルチウィンドウ間でファイルをコピーしたり、それなりに便利だった記憶はあります。

が、自分にとって「ファイラー」と言えばやはり「FD」です:
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Microsoft Windows がまだ広まる前、MS-DOS/PC-DOS 全盛だった平成初期において、ファイルのコピーや閲覧/編集、圧縮/解凍、ディレクトリ操作、そしてコマンド実行といった基本操作を(GUI と呼ぶのは違う気がするけど)視覚的にわかりやすく操作できるフリーソフトのツールで、やはり当時全盛だったパソコン通信や雑誌の付録を中心に広まり、「ほぼ OS の一部」と思えるくらいみんなが使っていたツールとなりました。ちなみに DOS 版はバージョン 3.13 まで開発が続けられ、作者の A.Idei(出射厚)氏は 2004 年に逝去されました。

この FD は DOS 以外の環境でも動作するよう多くの移植が行われています。例えば 32bit Windows アプリケーションとして動く WinFD や、Java 環境下で動作する jFD2 などがあります。そして Linux/UNIX 環境向けに移植されたのが今回紹介する fdclone です:
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この fdclone はラズベリーパイ向けにも移植されており、以下のコマンドでインストールできます:
$ sudo apt-get install fdclone

fdclone を実行するにはコマンドラインから "fd" で実行できます:
$ fd

オリジナル FD のショートカットキーはほぼ全て移植されているようで指が覚えている人はそのまま使えます。例えば終了は "q" です。


FD を使っていたおじさんと、コマンドラインからのファイル操作に慣れていない人は入れておくのがいいと思います。