まだプログラマーですが何か?

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タグ:eclipse

自分はコーディング時のエディタを使い分けています。具体的には Java の場合は Eclipse 、それ以外は vi/vim を使うことが多いです。他がどうとかいうつもりはありませんが、指がショートカットを覚えているので生産性がいいと思っています。個人的にはこれらの使い分けで戸惑うことはありませんでした。

そんな時に Vrapper という Eclipse プラグインの存在を知りました。Eclipse 内のコーディングキーバインドを vi 風にする、というものです:
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そんなものが存在していてもおかしくはないだろうな、と思っていましたが、具体的なものを知ったのは初めてでした。試しに最新バージョンの 0.70.0 を使ってみました。

Vrapper を使う前提として、Eclipse は 4.0 以上である必要があるとのことでした。というわけで Juno (4.2)以降の Eclipse 環境を用意する必要があるのですが、今回は Eclipse Neon(4.6) 環境を用意して導入してみました。以下、その時の様子を紹介します:

Vrapper の導入方法は他の Eclipse プラグインと同様です。 まずはメニューの Help - Install New Software を選択:
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プラグインの Updatesite を指定します。このページによると同プラグインの安定版の Updatesite は http://vrapper.sourceforge.net/update-site/stable らしいので、この URL を指定します。するとインストール可能なプラグインの一覧が表示されるので、必要なもの(特定の言語依存のプラグインを導入しないのであれば) "Vrapper" 本体と "Optional Vimscript Plugins")にチェックを入れて先に進みます:
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インストール中の様子です。しばらく待ちます・・・:
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このようなダイアログが出たら Eclipse を再起動します。再起動後に Vrapper が有効になります:
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Eclipse 再起動後に、どんな感じが試すために1つプロジェクトを作ってみました:
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Java プロジェクトを作って、その中に MySample01.java というファイルを新規に追加しています:
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すると(静止画像では伝わりにくいのですが・・・)テキストファイル内のカーソル移動、編集モードへの移行(i)、ビューモードへの移行(ESC)など、キーバインドが vi/vim 風に切り替わっています。おお、なんか変な感じ(笑)!:
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":" を押してコマンドモードに移動する操作も再現できています。vi/vim では ":sp (ファイル名)" で画面を分割して2つのファイルを同時に編集することができますが、同じことをやってみます:
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Eclipse の2ファイル同時編集モードが上下にタイル分割されて実行されました!すげー、元の機能をうまいこと使って融合できているようです:
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もちろん ":q" で終了できます:
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はい、元の1画面モードに戻りました:
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というわけで、vi/vim の基本的なキーバインドは再現できているようです。これで Eclipse 内でも vi/vim のキー操作が使えるようになって超便利・・・なのかどうかはまだよくわかりません(苦笑)が、面白いプラグインであることは間違いなさげ。

世のノーツ開発者の興味が XPages に寄っている中で、1世代前の技術情報になることをご容赦ください(苦笑)。

久しぶりに触ったノーツに、久しぶりにプラグインをインストールしようとしてハマりました。何言っても言い訳になることはわかった上で、でもこの業界で1年半のブランクは大きいようです(苦笑)。


ノーツ(IBM Notes) はバージョン8から Eclipse RCP(Rich Client Platform) をベースとしたクライアントに生まれ変わり、Eclipse 向けに提供されているプラグインをノーツにもインストールできるようになりました。そもそも Eclipse は開発環境なので、世に出ているプラグインは開発環境向けのものが多いです。それもあって、プラグインの互換性は100%ではないのですが、Eclipse のプラグイン開発技術やスキルを使ってノーツの機能拡張もできるようになった、というものでした。

Eclipse の場合、プラグインをインストールしようとするとメニューの Help から Install New Software を選んで・・という手順になります:
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ノーツの場合はその方法からして異なるのですが、実はそれ以前に「そもそもプラグインインストールをメニューに表示するための準備」が必要でした。

それが
 (ノーツをインストールしたディレクトリ)/framework/rcp/plugin_customization.ini ファイルに
 com.ibm.notes.branding/enable.update.ui=true の一行を追加する
というもの。これをしてノーツを再起動すると、メニューの File - Application からインストールができるようになる・・・ はずだったのです。

でも試してみたらこんな感じ。File - Application までは表示されるのですが、その先にインストールの選択肢がありません:
2015030102


あれ?これは何?? と驚きましたが、どうやらノーツのバージョン9からこの部分の仕様が変更されていた模様です。詳しくはこちらの Technote にかかれていましたが、この設定に加えてランタイム設定の com.ibm.notes.branding.prefs ファイルから一行削除する必要がありそうでした:
[ファイル] - [アプリケーション] - [インストール] メニューが plugin_customization.ini ファイルで設定しても表示されない


ここまでの設定をしてノーツを再起動すると、無事にインストールメニューまでが表示されるようになりました:
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うーん、しばらく離れていて気づきませんでした。いつの間に・・・

この方法で UpdateSite の URL を指定して Eclipse プラグインをインストールすることができます。

またノーツ用の拡張機能を使って Eclipse プラグインを開発することもできますが、その手順の解説がどこかにないかなあ、と探していたら、こんなページを見つけてしまいました。今となっては懐かしくもあり、恥ずかしくもある技術解説ページです:
Lotus Notes 8 プラグインでグラフィックコンテキストを利用する



で、個人的にこんなの(画面右)を作ってたりします:
2015030104

このプラグインはいずれ公開したいとずっと思っていて、でもそれには公開 Domino サーバーが必要で、さてどうしたものか・・・と悩んでいたのですが、最近になって IBM Bluemix を使う方法を思いつきました。いずれ公開しますのでお楽しみに。なお、その際はこのページに書かれた設定も必要になると思うので、その時にまた参照してください。




どこからでもアクセスできるクラウド上に自分のデスクトップ環境があると便利ですよね。

その OS が Windows であれば、(外部からアクセスできるようにするだけなので)環境構築自体はさほど難しくないと思います。ただ Windows の仮想環境は(Windows サーバーのライセンス代が無条件で付いてくるため)安くありません。業務上の選択肢としてはまだしも、個人の環境としてはちと非現実的です。 一方、CentOS で実現できると、多くのクラウドベンダーで無料期間が用意されていたり、安く使えたりするので個人開発者としては嬉しいわけです。一方で、主にサーバー用途向けに用意されているインスタンス上にデスクトップクライアント環境を用意するのはちょっと面倒ではあります。そもそもサーバー用途ならコマンドラインインターフェースで充分なのですが、デスクトップクライアントとなるとウィンドウシステム必須です。日本語環境が用意されているとも限りません。なので、これらからのインストールが必要になります。


というわけで、クラウド上の CentOS サーバーを、日本語デスクトップ環境に改造するまでの手続きを紹介します。具体的には IDCF クラウドの CentOS 6(64bit) を使い、以下のパッケージを追加インストールします(サーバー用途でも使いそうなパッケージはこのリストからは抜いています。必要であれば別途導入してください):
パッケージ名用途
X Window Systemウィンドウシステム
DesktopGNOME デスクトップ環境
Japanese Support日本語環境
Tiger VNC ServerVNC サーバー
LibreOfficeオフィススイート
Eclipse + JDK統合開発環境
Firefoxウェブブラウザ
Alacarteメニューカスタマイズ用ツール


まず最初に、今回作成するデスクトップ環境へは VNC を使って外部からウィンドウシステムにアクセスします。というわけで VNC 用にポートフォワード設定が必要になります。今回は 5901 番ポートで設定するので、各種クラウドのファイアウォールやポートフォワード設定で 5901 番ポートを通すように設定してください(図は IDCF クラウドでのファイアウォール設定画面ですが、使っている環境で同様の設定をしてください):
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次に日本語デスクトップ環境を構築するためのモジュールを導入します。SSH で root ログインし、以下の手順を実行します:
(リスト内の上3つのグループモジュールをまとめて導入)
# yum groupinstall "X Window System" "Desktop" "Japanese Support"

ここまでで X Window System と GNOME デスクトップ、そして日本語環境が導入されます。されますが、このままでは SSH でのみリモートアクセスできるだけで、X Window の画面を開く術がありません。せっかく X Window まで導入したので VNC を使ってウィンドウシステムを利用できるようにしましょう。このサーバーインスタンス内には VNC サーバーを導入して、5901 番ポートでアクセスできるようセットアップします:
(VNC サーバーを導入)
# yum install tigervnc-server

導入した VNC サーバーを設定します。今回は root 権限で VNC サーバーにアクセスする例を紹介しますが、一般ユーザーでアクセスする場合も同様にしてそのユーザーを指定して行ってください:
(VNC サーバーの設定変更)
# vi /etc/sysconfig/vncservers

(以下の2行のコメントを外して編集(この例では root で接続))
VNCSERVERS="1:root"
VNCSERVERARGS[1]="-geometry 1024x768 -nolisten tcp"

(VNC サーバーの接続パスワードを設定) # vncpasswd (パスワードを2回入力して設定)

設定後、改めて VNC サーバーを起動します:
(VNC サーバーの起動)
# /etc/init.d/vncserver start

起動に成功すると ~/.vnc/xstartup というファイルが作成されるので、このファイルを編集して GNOME セッションの画面をそのまま VNC で流せるように変更します:
(VNC サーバーの設定変更)
# vi ~/.vnc/xstartup

(#!/bin/sh の直下に以下の一行を追加)
export LANG="ja_JP.UTF-8"

  :
  :

(最後の2行をコメントして、その下に1行追加)
#xterm -geometry 80x24+10+10 -ls -title "$VNCDESKTOP Desktop" &
#twm &
gnome-session &

最後に VNC サーバーの自動起動を ON にして、サーバーインスタンス自体を再起動します:
(VNC サーバーの自動起動)
# chkconfig vncserver on

(再起動)
# shutdown -r now

サーバーが再起動した頃を見計らって、今度は VNC クライアント(ここでは UltraVNC プロジェクトの UltraVNC Viewer)を使ってアクセスしてみます。UltraVNC Viewer をインストール&起動して、接続情報に CentOS マシンの IP アドレス:1 を入力します(最後はコロンと1):
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パスワードを聞かれたら、上記 vncpasswd コマンド実行時に指定したパスワードを入力します:
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これで X Window System 上の GNOME デスクトップ画面が表示されるはずです。ここからは GUI が使えるようになりました!:
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この時点で日本語表示はできますが、まだ日本語入力はできないと思います。そこで日本語入力のための設定を行います。メニューから システム - 設定 - 入力メソッド を選択します:
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「入力メソッド設定ツール」が起動します。「入力メソッドの機能を有効にする」にチェックが入っていて、かつ入力メソッドに「IBus を使用する」が選択されていることを確認した上で「入力メソッドの個人設定」をクリックします:
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「IBusの設定」ウィンドウが開きます。「インプットメソッド」タブ内に「日本語 - Anthy」が含まれていることを確認して「閉じる」をクリックします:
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1つ前の画面に戻り、「閉じる」をクリックして設定ツールを終了します:
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今設定した内容を反映させるため、再度システムを再起動します。メニューの アプリケーション - システムツール - 端末を選んでターミナル画面を開き、再起動コマンドを入力します:
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(再起動)
# shutdown -r now

再起動した頃を見計らって、再度 UltraVNC Viewer でアクセス&ログインします。そして同様に端末を出した後にキーボードの CTRL+SPACE を押すと、画面上部のキーボード部分が日本語入力マークに切り替わり、同時にローマ字による日本語入力が可能になります。アルファベット入力に戻すには再度 CTRL+SPACE を押します:
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ここまでで、ほぼ日本語デスクトップ環境が整いました。後は必要そうな GUI アプリケーションを yum でインストールします:
(GUIアプリ(ここでは FireFox と LibreOffice と JDK)を導入)
# yum install firefox libreoffice java-1.7.0-openjdk-devel

実はこの後、統合開発環境の Eclipse を導入します。Eclipse 自体も yum で(yum install eclipse で)導入できるのですが、yum だと最新版でないことに加え、メニューのカスタマイズ方法と合わせて紹介したいので、Eclipse だけは別途最新版をダウンロードして導入します。Eclipse は不要であっても、ウィンドウのメニューに表示されないコマンドを表示させたい場合は以下の手順を参考にしてください。

改めて、この時点で FireFox, LibreOffice, JDK がインストールされて、メニューからも実行できるようになっているはずです:
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では改めて Eclipse をインストールします。最新版を導入したいので先ほど導入した FireFox を起動し、http://www.eclipse.org/downloads/ から最新版の Eclipse をダウンロードします:
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ダウンロードが完了すると(僕の環境では)eclipse-java-luna-SR1a-linux-gtk-x86_64.tar.gz というファイルができているはずです(異なるファイル名の場合は適宜読み替えてください)。これを適当なディレクトリ(以下の例では /opt/ 以下)に展開します:
(/tmp/ 以下にダウンロードモジュールがある場合のコマンド例)
# cd /opt
# tar xzvf /tmp/eclipse-java-luna-SR1a-linux-gtk-x86_64.tar.gz

これで /opt/eclipse/ というフォルダが作られ、その下に Eclipse 環境一式が作られているはずです。Eclipse 本体は /opt/eclipse/eclipse というファイルパスで実行できるようになっています。

ただ、この時点ではファイルを展開しただけなので、ウィンドウのメニューから Eclipse を実行することができません。yum で Eclipse をインストールすると、「プログラミング」メニュー内に Eclipse が作られる(ただし最新版ではない)ので、できれば同様に「プログラミング」メニュー内に Eclipse を追加したいものです。


というわけで、最後にメニューのカスタマイズ方法を紹介します。メニューのカスタマイズには alacarte というツールを使うと便利なので、まずは alacarte を yum でインストールして実行します:
(メニューカスタマイズツールを導入して)
# yum install alacarte

# alacarte

alacarte が起動すると、現在のメニュー内容が表示されます:
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今回は /opt/eclipse/eclipse を「プログラミング」メニュー内に追加したいので、左のメニューでは「プログラミング」を選択し、「新しいアイテム」ボタンをクリックします:
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追加したいアプリケーションの情報を入力します。種類はアプリケーション、名前は Eclipse 、そしてコマンドに実行コマンドの絶対ファイルパスを指定して、最後に「OK」ボタンをクリックします:
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1つ前の画面に戻り、「プログラミング」メニュー内に "Eclipse" が追加されたことを確認して「閉じる」をクリックします。これでメニューのカスタマイズができたはずです:
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実際にウィンドウのメニューを確認すると「プログラミング」メニュー内に "Eclipse" が追加されていることを確認できます:
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実際に "Eclipse" を選択すると、指定された実行ファイルが呼び出されて Eclipse が起動するはずです:
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ざっとこんな感じ。一般的にはサーバー用途で使うクラウドの CentOS 環境に日本語デスクトップ環境を構築してメニューのカスタマイズまで行う手順を紹介しました。GUI へは VNC を使ってアクセスするので、Android や iPad などのタブレットにキーボードさえ付けておけば、後は各種 VNC クライアントをインストールしていれば、それらのモバイル環境からこのデスクトップ環境を呼び出して使うことだってできちゃいます。最近は Linux のデスクトップアプリケーションも充実してきており(個人的にはゲームだけがまだまだ、だと思ってます)、手軽にタブレットさえ持ち運んでいればそこそこ使えると思っています。

なお Amazon EC2 の場合、MarketPlace から CentOS を選んで導入すれば同様の手順で同じような環境が構築できると思っています。ただ Amazon AMI から提供される Amazon Linux の場合、X Window を導入できるかどうかは未確認です。 また、ここで紹介した手順は CentOS に限らず RHEL(RedHat Enterprise Linux) でも使えます。私自身は Power Linux の RHEL で同様のデスクトップ環境を構築したこともあるので、ある程度の所まではできると思っています。


私個人はここで紹介したアプリに加えて、GIMP とか Sublime Text とか IBM Notes とかといった GUI 前提のクライアントアプリケーションも導入して使ったりしています。ここで紹介しなかったアプリケーションについても、ここで紹介した方法の応用で導入できるのでは、と思っています。






Android の開発環境、多くの人は Windows か MacOS X 上で構築すると思いますが、天邪鬼なので Linux(CentOS) で構築してみました。ちょっとコツが必要だったので、その備忘録です:

【環境】
OS: CentOS 6.6(64bit)
  (yum で X Window System, Desktop, JDK 1.7, firefox 導入済み) 
Eclipse: Eclipse LUNA(4.4.1)
  IDE for Java Developers を http://www.eclipse.org/ からダウンロード 

↑普通に CentOS 上で Eclipse + Java の開発環境を用意します。ここから先を説明します。


まずは Android SDK Manager をダウンロードして用意します:
http://developer.android.com/sdk/

↑ここから "SDK Tools Only" と書かれた箇所の Linux 用 Package の最新版をダウンロードします。ここでは android-sdk-r24.0.2-linux.tgz というファイルを /tmp にダウンロードしたと仮定します。

これを展開します:
# cd /usr/local/src
# tar xzvf /tmp/android-sdk-r24.0.2-linux.tgz

Path に tools ディレクトリを追加します:
# vi /etc/bashrc
  :
  :
export PATH=${PATH}:/usr/local/src/android-sdk-linux/tools
(↑この一行を最後に追加して保存)

Eclipse にプラグインを追加します。Eclipse を起動し、メニューから Help - Install New Software を選択して、"http://dl.google.com/android/eclipse/" を追加して、全ツールをインストールします。


全ツールインストール後に Eclipse の再起動が促され、再起動すると Android SDK コンポーネントのインストールが促されます:
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"Open Preferences" をクリックするとプリファレンスが開きます。ここで Android の SDK Location 上記フォルダを指定して、Apply をクリックします。
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ここで SDK Manager 経由でのビルドツールのインストールが促されます。"Open SDK Manager" をクリックします:
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Android SDK Manager が開きます:
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利用可能な項目のうち、ビルド対象にするバージョンを選択し、チェックを入れてインストールします。この辺りは下記の参考サイトを参照ください。


で、ここからが今回自分で体験して分かった内容です。実はこれだけだと Eclipse 内でエミュレーターの起動ができませんでした。adb や ddms の起動もできません。

僕の場合はライブラリが足りないことが原因でした。以下を実行して解決しました:
# yum install ld-linux.so.2
# yum install libstdc++.so.6
# yum install libz.so.1

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(参考)http://android.keicode.com/devenv/install-sdk-linux.php


 

CentOS で(Eclipseを使って) Java の開発環境を整備するまでの手順を紹介します。
Eclipse を使うので、CentOS には X Window やデスクトップといったモジュールが導入されていることが必要です。


まず Eclipse のインストールそのものは簡単です。JDK を導入した上で最新版をダウンロードして展開してもいいですし、最新版でなくてもよければもっと簡単に yum でインストールすることもできます(以下、こちらの手順を使っている前提で紹介を続けます):
# yum install eclipse

yum を使う場合であれば JDK ごとインストールされてます。なお、2014/10/22 現在ですが、この方法でインストールされる Eclipse のバージョンは 3.6.1(Helios) でした。


加えてウェブアプリケーションの動作確認のため FireFox も導入しておきます:
# yum install firefox

インストールが完了したら、デスクトップのメニューから アプリケーション > プログラミング > Eclipse で起動できます:
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初回起動時はワークスペースをどのディレクトリに作るか聞かれます。特に理由がなければデフォルトのままでも構いません。"Use this as the default and do not ask again" にチェックを入れておくと、次回起動時にこの質問は聞かれなくなります:
2014102102


Eclipse が初回起動した時の画面です。チュートリアルなどは飛ばして、"Workbench" をクリックし、実際の作業画面に移ります:
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実際にコーディングを行う作業画面がこちらです。最初の段階では何もプロジェクトがないのでのっぺらぼうですが、ここに作業するプロジェクトを追加していくことになります:
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ただ、この段階ではまだ Eclipse に充分なプラグインが導入されていないため、Java のウェブアプリケーションを作るウィザードも使えませんし、デバッグ用のウェブアプリケーションサーバーも含まれていません。最低限必要な環境を追加していく必要があります。

Eclipse 作業画面のメニューから Help > Install New Software を選択して、プラグインの更新ダイアログを表示します。そして Work with: 欄に使っている Eclipse のバージョンに合わせた更新サイト(3.6.1 であれば http://download.eclipse.org/releases/helios)を指定します。しばらく待つと下に更新可能なプラグインの候補がカテゴリーに分類されて表示されます:
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ここから必要なものを選択してチェックを付けていきます。まずは "General Purpose Tools" に分類されている "Marketplace Client" にチェック: 
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続けて "Web, XML, and Java EE Development" に分類されている "Eclipse Java EE Developer Tools" と "Eclipse Web Development Tools" の両方に(上記と併せて3つ)チェックします:
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そして Next ボタンを2度クリックし、使用条件を確認した上で accept して、最後に Finish ボタンをクリックすると選択した3つのプラグインの導入が開始されます。プラグインの導入が完了すると Eclipse の再起動を促されるので、再起動("Restart Now")します。再起動後はこの3つのプラグインが有効になった状態で起動します。

この時点では Java アプリケーションプロジェクトを作成することはできるようになっていますが、まだデバッグ用のアプリケーションサーバーが用意されていません。Apache Tomcat などを別途導入してもいいのですが、ここでは簡単に導入できる Jetty をインストールして Eclipse 内から使えるようにします。


Eclipse の再起動後、今度はメニューから Help > Eclipse Marketplace を選択します(Marketplace も上記で導入しているので、再起動後からは使えるようになっているはずです)。

Marketplace ダイアログが表示されたら Find 欄に "Jetty" と入力して、Jetty 関連のマーケットモジュールを検索します:
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この結果表示されるモジュールの中から、以下の3つをインストールします:
(1) Eclipse Jetty
(2) Run-Jetty-Run
(3) WebLauncher

Marketplace では3つまとめてインストールすることができないので、これらを1つずつ探して "Install" ボタンをクリックする、と繰り返します。そして3つ全てインストールし終わったら、再度 Eclipse を再起動します。これで準備完了です。


では改めてこの環境で Java アプリケーションを作って動かしてみましょう。Eclipse のメニューから File > New > Project を選択してプロジェクトウィザードを出し、Web の下にある "Dynamic Web Project" を選択して "Next" をクリックします。プロジェクトの名称は適当に("TestWeb" など)入力します。他はデフォルトのまま "Finish" をクリックしてプロジェクトを作成します:
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このプロジェクトにテスト用の JSP ファイルを1つ追加します。プロジェクト名部分を右クリックして New > File を選択し、このプロジェクトの WebContent フォルダ内に test.jsp というファイルを追加します:
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追加作成した test.jsp を選択してエディタで開き、以下の様な内容を記入します。単純に現在時刻を表示するだけのページですが、Java を使っているので一応 Java ウェブアプリケーションと言えると思います:
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では作成したこのアプリケーションを実際に動かしてみましょう。プロジェクトを右クリックして Run As > Run Jetty を選択します:
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Eclipse 内で Jetty が(デフォルトでは 8080 番ポートで)起動します。これでこのプロジェクトが Jetty から参照できるようになっているので、同一マシンで FireFox を起動し、http://localhost:8080/TestWeb/test.jsp にアクセスしてみます:
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動作が確認できました。ちゃんと Java ウェブアプリケーションの開発や動作確認までできる環境が揃いました!



以下はオマケですが、せっかく Linux 版 Eclipse をインストールしたので、Windows 版ではできない Terminal 機能を紹介します。Eclipse 内のビューを使ってターミナルコンソールを起動する、というものです。

先程と同様にメニューから Help > Install New Software を選択して、今度は "General Purpose Tools" 以下の "Local Terminal" をチェックしてインストールして、Eclipse を再起動します:
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再起動後、Eclipse のメニューから Window > Show View > Other を選択し、Terminal の下にある Terminal を選択して OK をクリックします:
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すると画面右下に "Terminal" という名前のタブが1つ追加されます。まだ有効になっていませんが、ここがターミナルコンソールとして使えるウィンドウになります:
2014102116


実際にコンソールを使うにはタブ内の一番右のアイコン(マウスオーバーすると "New Terminal Connection in Current View" と表示される所)をクリックして、接続設定ダイアログを表示します。特に変更の必要はないので、そのまま OK ボタンをクリックします:
2014102117


ターミナルコンソールが有効になり、シェルとして使えるようになります。これで別窓のシェルにいちいち移動する手間が省けます:
2014102118


ただこの機能がまだ Incubation 段階だからなのかもしれませんが、このターミナルコンソールでは日本語が化けて表示されてしまうようです。日本語の入出力に依存するような自由な使い方はまだできない、という認識の元で使えそうです。






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