FireFox を使っていて https のサイトを訪れた時に「安全な接続ができませんでした」というエラーページに出くわすことがあります。それも選択肢が「再試行」と「報告」しかなくて、例外追加みたいな対応もできないケースです:
2015072501


よく見ると SSL が安全ではない、みたいなメッセージも書かれてます。この件に関する Mozzila としての見解はこちらです。昨年ですが、通称「プードルアタック」と呼ばれる脆弱性が SSL v3 に見つかり、SSL v3 は安全ではなくなってしまいました。その対策としてデフォルトでこのプロトコルを使ったサイトをブロックします、とのことです:
https://support.mozilla.org/ja/kb/enable-ssl-fix-cannot-connect-securely-error


まあ何もしないのはまずいと思うし、Mozzila の言いぶんはわかる。利用者には罪はなくて、サイトを提供する側に(安全ではない)SSL v3 を使わないでほしい、ということだと思っています。

とは言っても、すぐに対応できるとは限らないケースもあります。例えばサーバーイメージが仮想的に提供されているような場合は、その仮想イメージで SSL v3 を使っていることもあります。仮想イメージをすぐに更新してほしいと言われても困るし、仮に仮想イメージそのものは更新できたとしても既に仮想環境内で使われているイメージをどうやって更新するか、という問題だってあります。要はサイト提供側だけにこの問題の責任を追わせるのには無理があるのかな・・・と。

では諦めるしかないのか、というとそんなこともありません。ブラウザで利用するユーザーの自己責任にはなりますが、このような SSL v3 のサイトにアクセスするように FireFox の設定を変更することもできます。以下にその方法を紹介しますが、SSLv3 が安全ではないことに変わりはないので、社内の環境など、本当に安全が保証されているサイトでのみ、また目的のサイトへのアクセスが終わったらすぐに設定を元に戻るなど、自己責任で使ってください。

ではその設定方法を紹介します。まず FireFox を起動して、アドレス欄に about:config と入力します。「動作保証外である」という警告メッセージが表示されますが、「細心の注意を払って使用する」ボタンをクリックします:
2015072502


すると FireFox の挙動に関わる各種設定項目の一覧が表示されます。かなり大量にあるので、ここから目的の項目を探すのは大変なので、検索をします:
2015072503


「検索」と書かれたフィールドに "security.ssl3.dhe" と入力すると、少しずつ項目が絞られていきながら、ここまで入力した時点で2つの項目だけが表示されているはずです。またどちらも初期設定値の true が設定されているはずです:
2015072504


これら2行の項目の設定値を false に変更します。変更するには各行をダブルクリックすることで変更できます:
2015072505


この状態で先程エラーに成ったページに再度アクセスすると、ちゃんと見れるようになるはずです。



繰り返しになりますが、この設定状態は必ずしも安全ではないため、目的のページを見終わった後は、2箇所とも設定を元通りに戻しておくことを強くおすすめします:
2015072506


ちなみにプードルアタックとその対策についてはこちらで詳しく書かれていたので、是非参照してください:
SSLv3 の脆弱性 POODLE への対策を行う