Google の IaaS である Compute Engine が GA を迎えて、正式に公開されました。私自身もこれまで Google AppEngine を気軽に使ったりはしていましたが、データストアの特殊性などもあって本格的に使うのは色々難しかったというのが感想でした。そんな中で標準的な IaaS である Compute Engine が追加投入されたことになります。現状、パブリックな IaaS のクラウドは Amazon EC2 がかなり先行している印象ですが、後発の Google がどこまで勢力を伸ばしてくるのか、そしてどんなサービスを提供してくるのか、楽しみではあります。

とはいえ、この Compute Engine を使う上での壁もありました。無料枠のある AppEngine と異なり、まずベータの段階であっても利用する場合はあくまで有償でした。また t1.micro という最小構成であれば1年間無料で使うこともできる Amazon EC2 に対して、Compute Engine は同クラスの f1-micro インスタンスでも有料利用しかできません。気軽にテスト目的で使ってみようかな、という場合でも料金が発生するので、最初のとっかかりを越えての利用が少しハードル高めに設定されている、という印象でした。

が、そんな中で一般公開を迎えた記念なのか、テコ入れ策と考えていいのか、Compute Engine でも魅力的なキャンペーン「スターターパック」が始まりました:
https://cloud.google.com/developers/starterpack/

申し込み後の内容について審査を受けることが条件になりますが、認められた場合に最大6ヶ月間の利用期間において Compute Engine で$1000分と、 AppEngine で$1000分、計$2000分の利用枠がもらえる、というものです。AppEngine は制約付きで無料利用も可能でしたが、その制約なしの利用が6ヶ月間で $1000 分できる、というもの。Compute Engine はそもそも無料で試すことができなかったのですが、これも6ヶ月で $1000 までは利用が認められることになります。$1000 って約10万円なので、フルに使ったら超お得!!

このスターターパックに申し込むには、まず上記サイト内の "Apply Now" ボタンをクリックします。直後の入力画面で "Promo Code" と呼ばれるコードが必須入力になりますが、ここは fuy-in と入力します。
gcp

Promo Code 以外は普通の入力項目です。名前やメールアドレス、これまでの利用歴などを入力し、最後に今回の利用目的を記述します。まあここが唯一のアピールポイントだと思うので、有料枠を使ってどんなアプリを作るつもりとか、ビジネスにどう関わる使い方をするのか、といったことを記載します。最後に「送信」ボタンで申し込み完了。後はこの申込が認められるかどうか、ひたすら待ちます。。。

で、運良く認められると、次のステップに進むためのメールが届きます。 ここでは Google のクラウドを有料で使うための設定をして、プロジェクトを作り、・・・ という作業が待っているのですが、まあそれは来てのお楽しみ、ということで。

よかったらみなさんも是非試してみてください。

僕は運良く申請が認められました。それまでは「使うとしたら $0.02/H の f1-micro インスタンスで Compute Engine を使ってみようかなあ」と考えていたのですが、6ヶ月で $1000 使っていいと言われたら $0.104/H の standard-1 を使わせていただきます(笑)。計算上、これを使いっぱなしでも月に約 $75 なので1台なら全然余裕。クラスタでも組んでみようかなあ。