IBM COBOL for Linux 1.1 がリリースされたので、入手できる立場を利用して(笑)使ってみました。


このソフトウェアを使える権利をお持ちの方は IBM のダウンロードページで "IBM COBOL for Linux" を検索すると見つかります。ちなみに x86_64 の RHEL 7 or 8 または Ubuntu 16 or 18 or 20 の LTS リリースがサポートプラットフォームとされています。インストーラーを含む実行バイナリは CC7XYML で検索して見つかるものです:
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実行バイナリ(COBOL_LINUX86_6.1.tar.gz)を展開すると以下のようなファイルが入手できます。この中の install というファイルがインストーラーです:
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この install を実行すると実行環境に合わせた標準インストールが実行されます。インストール先フォルダの指定などはできないのですが、インストール時の前提ライブラリなども合わせて導入されるため非常に簡単にインストールできます:
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RHEL で実行した場合は足りない前提ライブラリが yum でインストールされます:
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インストールが成功すると "Installation and configuration successful" というメッセージが表示されます。標準インストールの場合、/opt/ibm/cobol/1.1.0/ 以下にモジュールが格納されます:
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実際に COBOL のプログラムを作ってコンパイルしてみます。とりあえずは Hello World をみようみまねで・・・
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そしてコンパイラ(/opt/ibm/cobol/1.1.0/usr/bin/cob2)でコンパイル・・・・
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・・・エラー!?
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(知らなかったのですが)COBOL は行のどの位置に記述するかによってコードの意味が変わるらしいです。この例では DISPLAY 命令を書く位置を(「タブ=スペース2」派の僕が勝手にインデント数を減らして)変えてしまったので、その意味合いが変わってしまったことが原因のようでした。というわけで、正しい位置に変更:
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そして再コンパイル、今度は成功しました:
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そして実行。ちと躓きましたが(苦笑)、無事に Hello World を表示できました:
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では今度はこいつを CGI 化してウェブブラウザから・・・と考えていたのですが、調べていて不毛な気がしてきて(苦笑)、もう少し別の形でウェブ対応する方向を考えます。できたらここで紹介する予定です。

(2021/04/26 追記)
上述の COBOL 版 Hello World を公開しました:
https://github.com/dotnsf/hello-cobol