IBM Bluemix の利用料金は Bluemix ログイン後にアカウントメニューの「使用状況ダッシュボード」から確認することができます:
2016120801


組織とデータセンターの地域を指定して課金対象を絞りこむことができます。以下は月毎の推移グラフ:
2016120802


下にスクロールすると現在の月の、現時点での消費額を確認することもできます:
2016120803


さて、これらは利用料金を Bluemix のウェブコンソールにログインした上で確認する、という手順です。この内容を Bluemix のウェブコンソールを使わずに API で取得する方法は・・・ ありました!以下に Billing API を使って外部から利用料金を確認する手順を紹介します。

Billing API を実行する上で、以下の情報を指定する必要があります:
(1) 対象組織の GUID
(2) 対象地域(データセンター)
(3) 対象年月(YYYY-MM)
(4) OAuth トークン

(2) と (3) は指定するだけですが、(1) の組織 GUID と (4) の OAuth トークンはあらかじめ調べておく必要があります。仮に (2) はアメリカ南部("us-south")、(3) は 2016-11 を指定するものと仮定しておきます。


(1) の GUID は cf ツールを使って調べます。まずは利用料金を調べたい地域の API サーバーに cf ツールでログインします(下の例では US データセンターを指定しています):
$ cf login -a https://api.ng.bluemix.net/ -u (ユーザーID)

対象とする組織の名称(ID)がわかっている場合は不要ですが、組織 ID を確認する場合は "cf orgs" コマンドを実行します。ログインした ID で利用中の組織 ID の一覧が表示されます:
$ cf orgs

組織 ID が確認できている場合は、以下のコマンドでその組織の GUID を取得できます:
$ cf org (組織ID) --guid


次に (4) の OAuth トークンを取得します。これは同様に cf ツールで "cf oauth-token" コマンドを実行します。すると "bearer " から始まるトークン文字の羅列が戻ってきます。これが OAuth トークンです:
$ cf oauth-token
bearer XXXXXXXXXX....(文字の羅列)....XXXXXXXXXX

これで (1), (2), (3), (4) 全ての情報が揃いました。これらの情報を使って目的月(今回は 2016-11)の利用料金をコマンドラインから調べてみます。実行コマンドと、その実行結果(の一部)は以下のようになります:
$ curl -v -X GET -H "Authorization: bearer (OAuth トークン文字列)" "https://rated-usage.ng.bluemix.net/v2/metering/organizations/us-south:(組織 GUID)/usage/2016-11" | python -m json.tool

{
  "organizations": [
    {
      "billable_usage": {
        "spaces": []
      },
      "country_code": "JPN",
      "currency_code": "JPY",
      "id": "********-****-****-****-************",
      "name": "dotnsf@jp.ibm.com",
      "non_billable_usage": {
        "spaces": [
          {
            "applications": [],
            "containers": [],
            "id": "********-****-****-****-************",
"name": "********-****-****-****-************",
"services": [ { "id": "********-****-****-****-************",
"instances": [ { "id": "********-****-****-****-************",
"name": "IBM Insights for Twitter-5b", "plan_id": "********-****-****-****-************",
"usage": [ { "applicationId": "********-****-****-****-************",
"cost": 0, "name": "dotnsf-php-20161026", "quantity": 22066, "unit": "TWEET", "unitId": "TWEETS_PER_MONTH" } ] } ], "name": "twitterinsights" } ] }, { "applications": [ { "id": "********-****-****-****-************",
"name": "dotnsf-cloudant", "usage": [ { "buildpack": "********-****-****-****-************",
"cost": 2557.8000000000002, "quantity": 348, "runtime": { "id": "********-****-****-****-************",
"name": "liberty-for-java_v3_2-20160822-2200" }, "unit": "GB-HOURS", "unitId": "GB_HOURS_PER_MONTH" } ] }, : :

青字部分が実行コマンドで、その下が実行結果です。実行結果のところどころに "cost": ***** という形で各ランタイムやサービスごとの料金が表示されていることがわかります。

というわけで、この API を使うことで Bluemix の利用料金をコマンドラインから参照する、ことが実現できそうです。


(参考)
http://theblasfrompas.blogspot.jp/2016/02/invoking-billing-api-for-bluemix-public.html