IBM のクラウドサービスの1つに IoT(Internet of Things) Foundations があります:
IBM Internet of Things Foundation
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このポータルサイトでは、各種 IoT デバイスの情報やクイックスタート情報などが提供されるほかに、インターネットから使えるシミュレータが提供されています:
IoT Sensor
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この仮想 IoT シミュレータには温度/湿度/機器温度という3つの仮想センサーが付いています。横スワイプでセンサーの種類を切り替えることができて、画面内のボタンでそれぞれの数値を切り替えることができるようになっています。また画面右上にはこの IoT 機器が使っている仮想的な MAC アドレスが表示されているはずです:
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右上の MAC アドレス部分をクリックすると、この各センサーの値を2秒毎に更新して表示する確認画面が表示できます。この図では Object Temprature(機器温度)を 25 度から 31 度に上げた直後の様子が示されています:
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この画面下の表をクリックすることで、別のセンサーのグラフに切り替えることができるようになっています:
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IoT (のシミュレータ)がスタンドアロンで動いている、この部分だけを見ると特別に面白いことはないですよね。

でもこのグラフが表示される確認画面は MAC アドレスだけを頼りに動いています。その IoT 機器が物理的に存在するものなのか、仮想的なシミュレータなのかは区別していません。例えばラズベリーパイなどの IoT 機器に温度センサーが付属していて、インターネットにつながった状態で稼働しているのであれば、そのラズベリーパイの MAC アドレスを指定することで、この確認画面にはラズベリーパイの温度センサーからの情報が表示される、ということです。


ということは、各種温度情報を MAC アドレスベースのセンサーから提供するような IoT 実機の代わりにこのシミュレーターを使ってアプリやサービスを開発することができて、本番の IoT 実機を使う時は MAC アドレスを実機のものに切り替えればよい、ということになります。要は単にスタンドアロンでこのシミュレータが動いているわけではなく、非常に手軽にリモート IoT 機器のシミュレーションを行うことができる環境が提供されていることになるのでした。


このブログエントリでは、このインターネット上で手軽に使える IoT Sensor シミュレータの紹介までとしますが、この続きとして、このシミュレータを使った IoT アプリケーションを開発するサンプルを紹介する予定です。お楽しみに。