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これらのブログ記事の続きです:
連鶴・連環鶴に関する考察(1)
連鶴・連環鶴に関する考察(2)


過去2回に渡って私の趣味である折鶴について紹介しました。特に連鶴/連環鶴/連捻環鶴と呼ばれる(私が勝手に名付けているだけですが・・)特殊な立体折り紙について、その概念や折り方、完成形について、折り進めていく際の注意点や用語なども交えて紹介してきました。

最終回の予定でもある第3回目は2回目の記事内でも「現在も取り組んでいる未解決問題」として紹介した、連環捻鶴の捩れ(ねじれ)問題について、今の時点で分かっていることを書き記しておこうと思います。なお、以下の文章内でも「連鶴」、「連環鶴」、「連捻環鶴」、「折鶴の基本形1」、「折鶴の基本形2」といった用語が出てきます。これらの用語定義については上述の考察(1)および(2)を参照してください。


【連捻環鶴の捩れ問題】
以下は考察(2)でも紹介した内容のおさらいです。

連環鶴を折る場合は、連環鶴として成立するような折り紙の初期状態を切り込み含めて準備することができれば(捩れなどを意識することなく)折ることができるが、連捻環鶴の場合は同じ初期状態から折り進めても途中でリングに捩れによる歪みが生じてしまうことがあり、そうなると最後まで折ることができなくなってしまうことがある、というものでした。ただ、この捩れによる歪みは生じるパターンと生じないパターンがあり、歪みが生じないパターンであれば連捻環鶴として完成させることができるが、歪みが生じてしまうと(歪みを正そうと紙が引っ張り合って千切れやすくなってしまって)連捻環鶴として完成させるのが非常に困難になってしまいます。 この「捩れによる歪みが生じるパターンなのか、生じないパターンなのか」を実際に折り進めることなく、折り紙を折り進める前の初期状態(切り込みまでを入れた状態)に判断するのが困難というのが連捻環鶴の捩れ問題でした。2026-05 月末の時点でも明確な判断方法がなかったため、「とりあえず折り始めて、途中で折れなくなったら諦める」しかできないという厄介な問題です。

本テーマのブログ3回目である今回は、この未解決問題について説明します。過去2回とは異なり、数学的というか、位相幾何学的というか、、、少し毛色の異なる内容です。


【突然のひらめき】
この未解決問題、暇さえあればずーーーーっと考えていたのですが、2026年6月のある日、急に「もしかして・・・」と閃きました! まだ数学的な証明ができるわけではなく仮説の段階ではあるのですが、これまで自分が経験してきたパターンでの結果とは一致していて、「もしかするとこの方法で折り始める前に連捻環鶴が折れるか折れないかを判断することができるかもしれない」という有力な仮説の1つと考えています。

その紹介の前に、この仮説を思いついた時にどんなことを考えていたのか、という紹介をします。結果的にはこういう方向性の内容を考えていたので、この仮説にたどり着いたのだと思っています。

改めて「2連鶴」が完成した時の状態を見てください。この2連鶴の両方の「頭」の部分は、折り始める前の長方形の折り紙の状態ではどこにあったのかを考えてみます:
2026060702


答は下図の位置(空色の〇部分)です。これはなんとなく直感的に理解できる位置関係だと思っています:
2026060703


2連鶴は左右で対象に折るだけなので、間に鏡を挟んでいるかのような位置関係になっています:
2026060701


では「2連捻鶴」で同じ質問を考えてみます:
2026060700


この2つの折り鶴の左側の鶴の「頭」の部分は、「2連鶴」の時と同じでこの位置なのですが、対応する右側の鶴の「頭」の部分は、もとの長方形ではどこになるかわかりますか?:
2026060704


「2連鶴と同じじゃないの?」と思うかもしれませんが2連捻鶴では違います。答はなんとこの位置が右側の鶴の頭部分になるのでした:
2026060705


ちょうどこの部分を軸に「(表と裏を入れ替えるために)半分捻って」作るので、ここが頭の位置に来るわけです。一見すると不思議ですが、連捻鶴ではこの辺りが「捻り(ひねり)」を加えて作られているわけですね:
2026060702


同様にして「4連鶴」の、各4羽の頭の位置は下図のようになりますが、
2026060704


「4連捻鶴」の各4羽の頭の位置はこのようになります:
2026060705


同じことを「連環鶴」と「連捻環鶴」でも調べてみます。まず「4連環鶴」の場合、仮に1羽の頭がこの位置にあったとすると、他の3羽の頭の位置はどこになるかというと・・・:
2026060706


その答はこちら。まあなんとなく直感的に分かる結果ですよね:
2026060707


では「4連捻環鶴」ではどうでしょう?1羽の頭がこの位置にあったとすると、他の3羽の頭の位置はわかりますか?:
2026060706


答はこちらです。2連捻鶴や4連捻鶴の時をヒントにすることでなんとなくわかりますかね:
2026060708


同様に「12連環鶴」と「12連捻環鶴」の場合を比べてみます。「12連環鶴」の各12羽の鶴の頭の位置はこちらで、
2026060709


「12連捻環鶴」の12羽の鶴の頭の位置はこちらです:
2026060710


ここまでの結果を総合すると、なんとなくわかってきたことがあります:
・「連環鶴」はそもそも「ひねり」の要素がなく、「捩れて折れなくなる」ということはない(常に完成形まで折り進めることができる)
・「連捻鶴」、「連捻環鶴」はある1羽の鶴と、その隣の鶴との間では「半分ひねりが加えられて」折られる、つまり・・
「連捻環鶴」の場合、最初の鶴からスタートして隣の鶴に移るたびに「半分ひねり」が加えられ続ける
ただしひねりの方向(右回転なのか、左回転なのか)はケースバイケース
・そして最後の鶴(=最初の鶴)に戻ってきた時に「半分ひねり」のプラスマイナスがゼロになっていれば捩れのない綺麗なリング状で完成する。プラスマイナスゼロでない場合はリングに捩れが生じる(折れなくなる)

(以下、上の青字部分の仮説を※という記号で参照します)


例えば8連捻環鶴の場合は8回、12連捻環鶴の場合は12回「半分ひねり」が加えられる形になるのですが、8連捻環鶴の場合はその8回のひねりが最終的にプラスマイナスゼロにならないため捩れが生じてしまうため最後まで折ることができなくなってしまう。一方、12連捻環鶴の場合は12回のひねりが加わった結果、ひねりは最終的にプラスマイナスゼロになるためリング状に完成できる   ・・・という違いなのではないか、と気が付きました。

この方法で考えると、1羽折る度に加わるひねりの方向が右回転なのか左回転なのかを見極める方法が分かれば、最終的にプラマイゼロになる(=連捻環鶴になる)か、ならない(=連捻環鶴にならない)かも実際に折らずに調べることができるのではないか? という問題に収束します。


【もしかして・・・ の仮説】
仮に上述の仮説※が正しい場合、連捻環鶴は複数回の捻りを加え続けた結果、最終的に右回転のひねりと左回転のひねりの回数が一致してプラスマイナスゼロになったことで成立していることになります。つまり少なくともどこかで1回はひねりの方向が右回転から左回転に、左回転から右回転に変わっていることになります。このひねりの方向はどのような条件で変わるのでしょうか? これが分かればこれから折り始めようとしている連捻環鶴が再度まできれいなリング状で折れるのか、或いは途中で捩れが生じて折れなくなってしまうのかがわかることになります。

これを1羽ずつ折り進めながらひねりの回数がどう変化するかを調べ続けた結果、、、
2026060714



1つのある仮説に辿り着くことができました(数学的に証明できたわけではないので、「仮説」と記載しています)。未証明ではありますが、過去に私が作った/捩れて作れなかった連捻環鶴のパターンとは一致しています。

以下、12連捻環鶴の場合で説明します。折り始める前はこのような切り込みの入った正方形12個ぶんの折り紙を用意しています:
2026060715


この時12個の正方形折り紙をよく見ると、両隣の正方形との2か所の連結部分の位置関係が線対称になっている正方形と、点対称になっている正方形の2種類があります:
2026060716


12連捻環鶴の場合、連結部分の位置関係が線対称になっている正方形が4個点対称になっている正方形が8個あります:
2026060717


これらの正方形と、連捻環鶴のひねりの方向については以下のような関係がある、というのが私の仮説です:
・連結部分の位置関係が線対称になっている正方形ではひねりの方向が変化する
・連結部分の位置関係が点対称になっている正方形ではひねりの方向は変化しない



もう少し具体的に説明します。上の仮説の条件が正しいと仮定して、折り進める前のもとの状態の左上の正方形から時計回りにひねりの回数をカウントしてみます:
2026060718


まず最初の正方形は普通に一羽折るだけなので、この時点ではひねりはありません。ひねりを数値化した回数はゼロ(0.0)です:
2026060719


次に時計回りに隣の正方形を考えます。ここで※の条件から半分のひねりが加わります。仮に最初のひねりの方向を正の方向とすると、この時点で 0.5 のひねりが加わったことになります。 またこの正方形は連結部分の位置関係が点対称なので、次の正方形でも正方向のひねりが加わることになります:
2026060720


更に隣の正方形でも半分のひねりが同じ方向に加わるので、この時点では 1.0 のひねりが加わったことになります。またこの正方形も連結部分の位置関係が点対称なので、次の正方形でも正方向のひねりが加わることになります:
2026060721


更に隣の正方形半分のひねりが同じ方向に加わるので、この時点では 1.5 のひねりが加わったことになります。ただ、この正方形は連結部分の位置関係が線対称なので、次の正方形ではこれまでとは逆の負方向のひねりが加わることになります:
2026060722


更に隣の正方形では半分のひねりがこれまでとは逆の方向に加わるので、この時点では 1.0 のひねりが加わったことになります。またこの正方形も連結部分の位置関係が点対称なので、次の正方形でも負方向のひねりが加わることになります:
2026060723


この計算をずっと繰り返します。連結部分の位置関係が線対称になっている正方形を超えるたびにひねりの方向が変わるので、各正方形のひねりを数値化した値は図のようになります:
2026060724


最後の正方形(=最初の正方形)に戻り、改めてひねりの数値まで計算するとちょうどゼロになります。計算結果の値がもとの値と一致していることになるので※の内容から、12連捻環鶴はきれいなリングとして折ることができる、という結論が得られます(実際に折ることができます):
2026060725

(実際、12連捻環鶴は折れる)
2026051701


一方、同じことを8連環鶴でも行ってみます:
2026060727


8連環鶴のスタートを左上の正方形として、時計回りに各正方形のひねりの値を計算していくとこのようになります:
2026060726


最後の正方形(=最初の正方形)のひねりの数値まで計算すると 2.0 になります。この値がゼロにはならなかったので※の内容から、8連捻環鶴は捩れが生じてしまい、きれいなリングとして折ることはできない、という結論になります(実際、捩れが生じてしまい、折ることはできません):
20260521_165232120



【連捻環鶴がリング状に折ることができる条件(の仮説)】

改めて、上記※の仮説を、連捻環鶴として折ることができるかどうかの判断基準だけに絞って文章化するとこのようになります:

・連環鶴として折ることができる、最初の展開図を見る
・1羽ずつの各鶴を構成する正方形の連結部分に注目する。特に連結部分の位置関係が線対称になっている正方形(直線を構成する正方形ではなく、角の位置にある正方形)に着目する
・左上の角の位置にある正方形から、時計回りにひねりの大きさを正方形毎に数値化していく
 ・最初はゼロ(0.0)
 ・次の正方形からは 0.5 ずつ加算/減算する
 ・連結部分の位置関係が線対称になっている正方形を通過するごとに加算と減算が入れ替わる
・最後の鶴(=左上の最初の鶴)に戻ってきた時にひねりの数値がゼロになっていれば捩れのない綺麗なリング状で完成する。ゼロでない場合はリングに捩れが生じる(連捻環鶴としては折れなくなる)。


↑もう少し数学的に洗練された内容にしたいと思っていますが、これを数学的にどう表現するかにも苦戦していて、うまくできません。。

ちなみに4連捻環鶴の場合はこのようになります。4つの正方形は全て連結部分が線対称となり、左上の鶴のひねりの数値を計算するとゼロとなり、捩れのないリング状の4連捻環鶴は作れるという計算結果になります(実際に作れます):
2026060728

20260514_210714679


残念ながら数学的な証明ができたわけではない仮説としての段階ではありますが、これまでに私が挑戦した連捻環鶴を折った結果とは例外なく一致しており、あながち間違っていないのでないかと考えています。

次は数学的な証明にも挑戦してみたい・・・と思う一方で、実際に大きな数の連環鶴や連捻環鶴を作ることにも挑戦したいと思っています。


自分が大学時代からこれまで興味を持って取り組んできた連環鶴・連捻環鶴に関する考察を、3回に渡ってブログで紹介させていただきました。一応今回が最終回の予定ですが、もし何らかの進展(「数学的に証明できた」とか「こんな大きな連(捻)環鶴が作れた」といった進展)があれば第4回目以降があるかもしれません。

前回の続きです。私の趣味というかライフワークというか・・・の折鶴の話をブログにまとめています。前回は「連鶴(れんづる)」「連環鶴(れんかんづる)」と(私が勝手に)呼んでいる、1枚の紙だけで作る立体折鶴の内容やその折り方や用語について説明しました:

(2連鶴)
20260429_001

(16連環鶴)
20260511_01


今回はその続きで、まず「連捻鶴(れんねんづる)」/「連捻環鶴(れんねんかんづる)」と呼んでいる折り方について、その定義の意味も含めて説明します。 そしてその後、特に連捻環鶴に関して私自身が 2026 年 6 月の現在も取組中の(もしかしたら数学的な)未解決問題について説明します。

今回の説明の中でも「連鶴」「連環鶴」「折鶴の基本形」といった前回説明した用語が頻繁に出てきます。これらの意味については前回のブログを参照ください。


【連捻鶴】
まずは「連捻鶴」を説明します。「捻る(ひねる)」という文字が追加された連鶴、この名前からどんなものか想像できますか?

前回、2連鶴の折り方をこのような図を使って説明しました:
2026050712



連鶴を折るための基礎知識として、各折鶴の羽根部分が繋がっている状態の紙を最初に用意する、ということを説明しました。この点は連捻鶴でも同様です。 ただ連鶴の時はこの状態から(暗黙の了解のように)折り紙の色の付いた面が表側になるように折り進めていきました(その結果、色の付いた折鶴が繋がったものが最終形になりました):
20260429_001


連捻鶴はこの部分が異なります。(羽根部分で繋がっている)隣り合った正方形の一方は色の付いた面を表側に、もう一方は色の付いていない面を表側にして折り進めます。文字通り、紙を「捻って」作ります:

(この時点では「2連鶴」と同じだが、左側は色の付いた面を表に、右側は色の付いていない面を表にして折り進める)
20260514_210621366


そして「折鶴の基本形1」になった時に接続部分は内側に折りたたまれていないことが連鶴を作る条件でした:

(折鶴の基本形1まで折り進めた状態)
2026051501

(連結部分が内側に折りたたまれた部分になっておらず、どちらも外側に出ているようにする)
20260514_211525811


連捻鶴で注意が必要なのはここまでです。ここまでできていれば後は普通に折り進めていくだけです:
20260514_212022401

(「折鶴の基本形2」まで折り進めた状態)
20260514_212206381


最終的には一方は色の付いた折鶴、もう一方は色の付いていない(白の)折鶴が作られ、羽根部分で繋がっている状態の2連捻鶴になります:
20260514_212658082


4連捻鶴も考え方は2連捻鶴と全く同じです。最初に4羽分の正方形が、羽根部分だけで繋がっている状態の折り紙からスタートします:
2026050713

この状態から色の付いた面を表にする正方形と、色の付いていない面を表にする正方形を交互に折り進めていきます:
20260514_210634544


「折鶴の基本形1」まで折り進めた状態です。これも4つの正方形全てで連結部分が内側に織り込まれていない状態になるよう注意して作ります:
20260514_212929900

(全ての連結部分は外側に出ている状態)
20260514_212915194


ここまでできていれば後はひたすら折り進めるだけです。「折鶴の基本形2」まで作るとこんな感じになります:
20260514_214704405


最終的にはこのような「4連捻鶴」が完成します:
20260514_215829817


稀に両面に色がついた折り紙が売っています。そのような折り紙で連捻鶴を折ると、完成形に両面の色が現れるので綺麗です。下の写真は赤と緑の、クリスマスカラーの折り紙で作った4連捻鶴です:
20260514_210706832


少し注意が必要なのは、このような両面折り紙は、両面に色が塗られているぶん「紙に厚みがある」ことと、「大きな両面折り紙は(私が知る限り)存在していない」ことです。この厚みがある小さな紙で折り進める必要があることから、必然的に大きな数の連捻鶴を正確に折ることが難しくなり、難易度が増す、という点です。とはいえ、上で紹介したクリスマスカラーは綺麗だし、「紅白」で2連捻鶴を作ると、なんともおめでたい雰囲気になります。ぜひ挑戦してみていただきたい作品です。



【連捻環鶴】
上の連捻鶴の説明を読むと、なんとなく「連捻環鶴」がどういうものになるか、想像できるのではないかと思います。「連環鶴」に「捻り」の要素を加えて、1枚で2色の鶴をリング状に繋げて折るというものです。


例えば「4連捻環鶴」を作る場合、最初に用意する紙と切り込みは「4連環鶴」のものと同じです。ここからスタートしますが、色の付いた面を表にする鶴と、色の付いていない面を表にする鶴を交互に作ってゆきます:
2026050903


途中は省略しますが、ここでも「折鶴の基本形1」になった時に連結部分が内側に織り込まれず、外側に出ているように折り進めていく必要がある点に注意してください。

完成するとこんな感じです。緑と白の計4羽の鶴がリング状に繋がった状態になります:
20260514_210714679


同様にして「12連捻環鶴」はこんな感じになります。最初に12連環鶴を作った時と同じ形状/切り込みの折り紙を用意します:
2026050906


この紙を「折鶴の基本形1」になった時に連結部分が内側に織り込まれず、外側に出ているように折り進めていくと最後はこのような「12連捻環鶴」が完成します:
2026051701


連捻環鶴は2色からなる立体折り紙で鶴のリングを作ることになり、見栄えも鮮やかな作品だと思っています。作り方そのものは連環鶴と大きくは変わらないため、ぜひ多くの人に挑戦していただきたい作品です。


【未解決問題について】
連鶴、連環鶴、連捻環鶴と説明してきました。この中で特に連捻環鶴に関しては私自身もまだ完全には解決できていない、1つの問題(命題)があります。それは「捩れ(ねじれ)」に関するものです。

先程紹介したように、同じ形の連環鶴と連捻環鶴、例えば4連環鶴と4連捻環鶴は折り始める時点での1枚の紙の形、切り込みの位置や大きさなどは全く同じです。そこから同じ面を表面にして折っていくか、交互に表面を切り替えながら折っていくかに違いがあります。ただ完成した形は同じようなリング状に見えるものでした:

(4連環鶴と4連捻環鶴)
20260508_01


20260514_210714679


(12連環鶴と12連捻関鶴)
20260511_221941556


2026051701


上記2種類の場合は「スタートの形は同じで、折り進め方は異なるが、どちらも完成形はリング状になる」と言えます。ただ「全ての連環鶴でこのようなことが成立するか」というと、成立しないパターンがあることが分かっています。

例えば前回紹介した8連環鶴、スタートは以下のような状態でした:
2026050904

そして8連環鶴の完成形はこのようになります:
20260511_00


同じスタート状態から8連捻環鶴を作る場合はどうなるでしょうか? 単純に「交互に表面を入れ替えながら折り進めるだけじゃないのか?」と考える人も多いと思うのですが、実は「8連捻環鶴は作れない」のです。実際に折り進めていくと、途中でこのような状態になります:

(「折り鶴の基本形1」まで折った状態)
20260518_151700066

(「折り鶴の基本形2」まで折った状態)
20260521_162734302
↑この辺りから「捩れ」が生じている状況が見た目にもわかりやすいと思います


写真で分かるでしょうか? よく見るとリングが途中で「捩れて」しまっているのです。この「捩れ」が生じてしまうと折り進めることが困難になるだけでなく、紙の特に切り込みを入れた連結部分に大きな負担がかかりやすくなってしまい、最後まで完成させる手前の途中で千切れやすくなってしまいます。連捻環鶴を作るためには表と裏を使うため折り紙を「捻る(ひねる)」けれど、折れなくなってしまうほど「捩れ(ねじれ)」てしまうのは困る、ということです:
20260521_163729435
(ここから更に折り進めようとがんばってみるが・・・)

20260521_165232120
(この辺りで紙が千切れる寸前の状態にまで捩れてしまいました)


同様に16連環鶴はこのように綺麗なリング状の作品でしたが、
20260511_01


同じスタート形状の折り紙から16連捻関鶴を折り進めると・・・ このようになります。こちらは奇跡的に千切れることなく折り切ることができた作品ですが、綺麗な1つのリングではなく、3次元空間内で複雑に捩れたリング状になっていることがわかります(ある意味で「完成したから、捩れがハッキリわかる作品」です。その意味でも貴重な作品):
20260514_210725548


ちなみに↓これは途中で捩れてにっちもさっちもいかない状態になった16連捻環鶴で、
20260524_110733655


これ↓は完全に欲を出して捩れに捩れ、少し千切れてしまい、先に進めなくなった36連捻環鶴に挑戦した時のものです:
20260524_110746698


ここまでに分かったことは以下です:
  • 4連捻環鶴は捩れずに作れる
  • 8連捻環鶴は捩れてしまい、作れない
  • 12連捻環鶴は捩れずに作れる
  • 16連捻環鶴は捩れてしまい、作れない(上の写真は捩れたが最後まで千切れずに折れた奇跡的な例)
  • (二色で作る)連捻環鶴ではなく、(一色で作る)連環鶴の場合は上のパターンは全て捩れずに作れる
  • 36連捻環鶴は捩れてしまい、作れない(連環鶴は試していないが、おそらく作れる)
特に連捻環鶴については「捩れずに作れる」パターンと「捩れて作れない」パターンがあります。

今から作ろうとしている連捻環鶴が過去に作ったことのない数の連捻環鶴だった場合に、作れるパターンなのか作れないパターンなのかを事前に知ることができればいいのですが、今のところ折り進めずに確実に知る方法がありません。これが私の未解決問題で、現在もその解明に挑んでいます。

なんとなく位相幾何学的な、数学の問題のように思えて、ある意味で私の得意分野(一応、数学で修士課程出てます)のはずなんですが、、、 これがわからないのでした。

なお連捻環鶴ではなく連環鶴の場合は経験上、切れ目を入れて最初の形を作るところ(羽部分同士で正方形が繋がって、最初の1枚と最後の1枚も羽部分でつながる形を作るところ)まで作れたものは全て(捩れずに)連環鶴を作ることができる、と思っています。ただしこちらも数学的に証明できているわけではないです(あくまで「経験上、捩れてしまった(作れなかった)ことはない」という話です)。

つまり(実はこれを言いたくて前回と今回のブログを綴ったのですが)、連環鶴や連捻環鶴が作成可能かどうかについては、現時点では以下のように考えています:
・事前に切り込みを入れて、羽同士が環状に繋がる状態が作れていれば連環鶴は作れるが、
・同じ紙で連捻環鶴が作れるかどうかは、もっと折り進めないと輪に捩れが生じるかどうかはわからない

この問題、どちらも「あくまで経験上そう考えている」だけの話です。もしどちらかだけでも証明できる人がいたら教えてほしいです。


【最後に】
特注品などを除いた場合の話ですが、おそらくこれが日本で一般的に入手できる最大の折り紙(一辺の長さは 75.0 cm)だと思っています:
トーヨー 教育おりがみ75.0  10枚(10色金銀入)

2026052401


このサイズの折り紙であれば、(今のところの理論上)256 連環鶴を作ることができるのではないかと思っています。折り紙そのものは入手済みで、どこかで時間を見つけて挑戦しようと思っています。気長にお待ちください。。



私の数ある趣味の一つである「折鶴」、特に「連鶴(れんづる)」「連環鶴(れんかんづる)」等と(私が勝手に)呼んでいる折り方や、取組中の未解決問題、そして今後の野望についてまとめておきたいと思い、2026年春時点で分かっていることをブログに記すことにしました。ブログは何回かに分けて記述するつもりですが、今回は「連鶴」や「連環鶴」という名前の定義と、その折り方について記載します。


【折鶴】
「折鶴」は「いわゆる一般的な折鶴」です。一枚の正方形の折り紙を特定の順序で折り進めていくことで作る、このような折り紙作品です(この普通の折り鶴の折り方解説は省略します):
20260429_06


以下で「連鶴」・「連環鶴」についても説明するのですが、その理解の上で重要なことをあらかじめここで書いておきます。それは「元の正方形のどの部分が完成時の頭になり、尾になり、両羽根になるのか?」というものです。特に重要なのが「羽根の位置」です。これを理解するために元の正方形の折り紙から完成形の鶴を作成する段階を途中参照しながら説明してゆきます(細かな流れは説明しません):
20260429_01


折鶴を元の正方形から折っていく過程で以下のような形になる瞬間があります。元の正方形の4分の1のサイズの正方形になる瞬間で、その手の界隈では「折鶴の基本形」と呼ばれる形です。解説の都合もあり、ここではこの形を「折鶴の基本形1」と呼ぶことにします:
20260429_02


この「折り鶴の基本形1」は表に出ている正方形部分(裏にあるものも含めると2つ)と、内側に折りたたまれている2つの正方形部分に分けることができます。特に表に出ている正方形部分の図の2辺がここからどのように仕上がっていくのか(完成形の折鶴ではどの部分に位置することになるか)に着目して説明を続けます:
20260429_23


更に折鶴を作り続けていると、このような形になる瞬間が現れます。ここではこの形を「折鶴の基本形2」と呼ぶことにします(一般的に「折鶴の基本形」と数字を付けずに呼ばれるものは、本ブログでの「折鶴の基本形1」のことだと思ってください):
20260429_04


「折鶴の基本形1」で外側に出ていた正方形の下側の2辺が、「折鶴の基本形2」では上側に来ていて、内側に折りたたまれていた正方形の2辺は「折鶴の基本形2」では下側に来ていることがわかると思います:


更に折り進めるとこのような形になります。この形にまでなると完成した時のどこが羽根でどこが頭・尾になるかはなんとなく想像付くのではないかと思っています:
20260429_05


折鶴の完成形がこちらです:
20260429_06


この後「連鶴」を説明するのですが、そこで重要になる事実(折鶴を横に繋げる上で大事な知識)を1つ説明しておきます。その説明のため、折鶴の羽根に仮想の色のついた線を書き足しました:
20260429_16


上の説明順を逆にたどり、色を付けた線の部分がもとの正方形ではどこに位置していたかを調べてみましょう:
20260429_15
  ↑
20260429_14
  ↑
20260429_12


実際に逆順で辿ってみると分かりますが、折鶴完成形の水色の線を付けた部分は、「折鶴の基本形1」では外側にあった正方形の2辺だったことが分かり、それは元の正方形のこの部分だったことも分かります:
20260429_11


同様に、折鶴完成形の反対側の羽根の継ぎ目になる部分は元の正方形ではこの部分(ピンク線の部分)だったこともわかります:
20260429_21


そして折鶴の頭と尻尾になるのはこの部分です:
20260429_31


つまり、(ざっくりした説明ではありますが)元の正方形を 2x2 の4つの正方形に分類した時の各正方形が折鶴完成形ではどの部分に相当するか、というのは以下のような関係だったことになります:
2026050710

先程の補助線も書き足すとこのようになります(頭と尾を逆にすると右羽と左羽も逆になりますが、折り紙の過程では最後に調整できる部分なので、特に右と左を意識する必要はありません):
2026050711


これ以降の説明を理解する上で、この事実は非常に大きな意味を持ちます。上の図のことを今後「連鶴の基本知識1」と呼ぶことにします。この用語が出てきたら↑上の図のことを言っているのだと理解してください。

このことを頭に入れた上で、以下「連鶴」・「連環鶴」の説明を読んでください:


【連鶴】
次は「連鶴」と呼ばれる折鶴を紹介します。まずは完成形をみてください:
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2羽の折鶴が羽根部分で繋がっています。この連結部分はテープなどで張り合わされているわけではありません。1枚の紙で折られています。このように横に繋がった鶴を「連鶴」と呼ぶことにします(折鶴界隈では「妹背山」とも呼ばれている形です)。特に上記のように2羽からなる連鶴の場合は「2連鶴」と呼びます。

この連鶴はどのようにすれば実現できるでしょうか? ノーヒントだと難しいかもしれませんが、上述の「連鶴の基本知識1」の図を思い出してください:
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なんとなくわかりましたか? 2連鶴を折るには正方形2つぶんの長方形の紙が必要です。そしてその2つの正方形は以下のような関係になっている必要があります:
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2つの折鶴は羽根同士で繋がっている必要があります(一方の左羽根と、もう一方の右羽根が繋がる関係にあります)。ということは上図のように一方の左羽根となる正方形の一辺と、もう一方の右羽根の一辺が繋がっている必要がある、ということです。そして両方とも尾となる正方形の辺は繋がっている必要はないので切れ込み(上図の太線)を入れてかまいません。この状態の紙からスタートすることで2連鶴を作ることができます。

ただし、実際に折り進める際には注意が必要です!それは1枚の紙で折鶴を折る際のこの図(折鶴の基本形1」)を思い出していただきたいのです:
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「折鶴の基本形1」を作った時に(内側に折りたたまれている部分ではなく)外側に出ている部分が羽根になる、ということを思い出してください。つまりどちらの正方形も「折鶴の基本形1」になった時には繋がっている辺が外側の正方形の一部になっている必要がある(内側に折りたたまれている部分で繋がっていてはダメ)という点です。


実際に2連鶴を折り進めていく様子を図入りで説明します。まず2つの正方形ぶんの長方形折り紙を用意します(普通の折り紙を半分に切って作ります)。そして2つの正方形をわける中心線の半分まで切り込みを入れます(残りの半分は羽根の繋がる部分になります):
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ここから2つの正方形で「折鶴の基本形1」まで折り進めた様子が下図です。この時点で繋がっている部分が外側(下の図だと下側)に出ている点に注意してください。この時点で内側に折りたたまれている部分で繋がっていると連鶴になりません:
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ここから「折鶴の基本形2」に向かって折り進めてゆきます:
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「折鶴の基本形2」が2つできた時の様子です:
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ちゃんと(完成形の)羽部分が繋がっていることを確認します:
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ここまでくれば後は2羽の鶴をひたすら折り進めていくだけです:
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2羽とも最後まで折れました:
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2羽の折鶴が羽根部分で繋がっているはずです。開いてみるとより分かりやすくなっています:
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ちなみにですが、この連鶴や下で紹介する連環鶴を折る場合は1羽ずつ折る(1羽を完成させた後に次の1羽を折る)のではなく、全ての鶴を少しずつ折っていく方法をお勧めします。理由は特に後述の連環鶴の場合が典型ですが、ただでさえ切れ目が入って千切れやすくなっている紙を引っ張ったり(引っ張られたり)しながら折り進んでいくことになり、全体を少しずつ折っていった方が紙に無理なく仕上げることができる、からです。


2つだけでなく、より多くの折鶴を同じ要領で繋げていくこともできます。注意することは「連鶴の基本知識1」と、それらを折り進めた際の「鶴の基本形1になった時に、繋がっている部分が内側ではなく、外側に出ているか」の2点です。

例えば「4連鶴」を考えます。4連鶴の場合、折り始める際に用意する形は2通りあります。

1つは正方形を 2x2 の4つに分け、その内側に以下のような切り込み(太線)を入れる形です。この形でも羽根部分が連結された4つの正方形を1枚の紙で作ることができます:
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もう1つは以下のような方法です。4つの正方形が横に繋がる長方形で、以下のような切り込みを加えたものです。これも羽根部分が連結された4つの正方形を1枚の紙で作りだしています:
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どちらの場合も折り進める際には「折鶴の基本形1」になった時には繋がっている辺が外側の正方形の一部になっている必要がある(内側に折りたたまれている部分で繋がっていてはダメ)という点に注意していれば4連鶴を作ることができます:
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これらの紙でスタートして、途中「『折鶴の基本形1』になった時に連結部分が(内側ではなく)外側に出ていること」に注意しながら折り進めてゆくと最終的には4連鶴を折ることができます。

↓途中、4つの「折鶴の基本形1」まで折り進めた時の形は異なりますが、、、
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最終的にはどちらも4羽の鶴が横に繋がった形に仕上がります:
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連鶴は紙のサイズ次第でいくらでも多くつなげることができると思っています。その際に注意が必要なことが2点あります:
(1)元の紙に切り込みを入れるが、羽根部分で繋がるように正方形が並ぶこと、
(2)各正方形を折り進めて「折鶴の基本形1」になったタイミングで連結部分が内側に折りたたまれる位置ではなく、外側に出ていること


【連環鶴】
次に「連環鶴」を紹介します。連環鶴は「連鶴の最初の鶴と最後の鶴も連結して、環状にしたもの」です。

例えば「4連環鶴」の完成形はこんな感じです。上述した4連鶴の最初と最後の鶴が連結され、4つの鶴で1つの輪を形成しています(「りんどう車」と呼ばれる折り方です):
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この4連環鶴を作るには最初に次のような正方形折り紙を用意し、ここから「折鶴の基本知識1」を意識しながら折り進めていく必要があります。元の正方形を 2x2 の4つの正方形に分割し、その真ん中部分に十字の切り込みを加えます(元の正方形の内側だけに切り込みがはいった状態です):
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このような切れ目が入っていると、4つの正方形折り紙で折鶴を折り、かつそれぞれの羽根部分だけは連結されていて、その上で最初と最後の正方形も繋がる、という状態を再現できます:
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この紙に連結する羽根となる部分だけに色を付けるとこのようになります(右羽と左羽の色を変えています)。これら色が付いた部分が「折鶴の基本形1」になった時に外側に出ているように注意しながら折り進めます:
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実際に紙で折っている様子を紹介します。まずは真ん中に十字の切り込みが入った正方形折り紙を用意します:
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4つの正方形部分で「折鶴の基本形1」まで折り進めた状況がこちらです。この写真からも分かると思うのですが、この連環鶴は折っているから立体的な折り紙になるため、両手で持ったまま空中で折り続ける必要があります。ちょっとした不注意で切り目から破いてしまうこともあるので実際に折り進める場合は細心の注意が必要です:
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4つの正方形で「折鶴の基本形2」まで折り進めるとこのようになります。4連鶴の時とは異なり、立体的な形状になっていることが分かるとおもいます:
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そして最後まで折り進めると、このように4羽が羽根で連結された鶴を完成させることができます:
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ちなみにですが、この4連環鶴はこの後に紹介するより数の多い連環鶴と比べて破れやすい形状になっています(詳しくは後述)。挑戦する場合は気を付けてください。


連鶴は羽根と羽根が繋がるような紙を用意し、かつ「折鶴の基本形1」になった時点で連結部分が外側に出ているように折る、という条件さえ守っていれば理論上はいくつでも/いくらでも(現実問題としては用意できる紙の大きさ次第)繋げることができます。 

一方連環鶴の場合は、更に「最初と最後の一羽が隣同士になって、かつ羽根部分で繋がった状態を用意する」必要があります。この条件のため任意の数の連環鶴を作れるということはなく、存在しうる連関鶴の数にはパターンがあります。逆に言うと、連環鶴を作るにはこのように
・元の紙(正方形とは限らない)に切り込みを入れて、
・正方形の羽根部分で連結されるような状態を作り、
・最初と最後の正方形も羽根部分で連結される
という条件を満たすような状態を作ることができれば連環鶴が折れる、ということになります。

例えば最初に 2x4 で正方形8枚分の大きさになる長方形を用意して、以下のような切り込みを入れます(内側だけに切り込みが入っている部分があることに注意):
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この状態は8枚の正方形が、羽根部分だけで繋がり、かつ最初と最後の正方形同士も繋がった状態になっています:
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この紙から折り進めていくと(途中は省略しますが、「折鶴の基本形1」になった時に連結部分が外側に出ていることに注意して折り進めていくと)、最終的に8連環鶴を作ることができます:
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同様にして、最初に 4x4 の正方形16個ぶんの大きさの正方形の紙を用意し、ここから内側の 2x2 部分を切り抜いたもの(正方形 12 個ぶんの紙)を作り、下図のように切り込みを加えます:
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この状態も12枚の正方形が、羽根部分だけで繋がり、かつ最初と最後の正方形同士も繋がった状態になっています:
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この紙から折り進めていくと(途中は省略しますが、「折鶴の基本形1」になった時に連結部分が外側に出ていることに注意して折り進めていくと)、最終的に12連環鶴を作ることができます:
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元の 4x4 の正方形から内側の 2x2 部分をくり抜いているぶん少し余裕があります。上述した4連環鶴と比べると(完成までの時間は当然長くなりますが)破けてしまうリスクは少し軽減されている作品です。

繰り返しになりますが、連環鶴を折るには
・元の紙(正方形とは限らない)に切り込みを入れて、
・正方形の羽根部分で連結されるような状態を作り、
・最初と最後の正方形も羽根部分で連結される
という条件を満たすような状態を作ることができれば連環鶴が折れる、ということになります(加えて折り進める際には「折鶴の基本形1」になった時点で連結部分が外側に出ているように折る、という条件も必要です)。「最初にこの条件を満たすような切り込みをいれることができるかどうか」に関わっているといっても過言ではないと思っています。

ちなみに↓これは「16連環鶴」です。上のものと比べて4つ多く繋がっています。この作品を折るための最初の紙の状態(切り込み部分含めて)は想像できますか? ヒントは「元は 4x4 の正方形」です。つまり12連環鶴の内側を切り落とさない状態がスタートで、そこに上手に切り込みを入れて16個の正方形を繋げることができればこの作品を作るスタート地点に辿り着いたことになります。あえてここでは答を書かないので、興味ある人は挑戦してみてください:
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このように連環鶴は最初の設計図を作るところが少し難しいところはありますが、「羽根になる部分同士で連結」して、「最初の鶴と最後の鶴も同じルールで連結する」ような初期状態を作ることができれば、後は「折鶴の基本形1になった時に連結部が外に出るようにする」よう折り進めていくことで作ることができます。ただ普通の連鶴と違って途中から立体的な折り紙となるため、紙に無理がかかりやすく千切れやすくなるので、折る時に細心の注意が必要になる、という点が注意点となります。

また連環鶴は連鶴と比べても正確に折る(正確に切り込みを入れて、正確に折る)必要があります。少しズレてしまうとその影響は隣の鶴にも及びます。同様に更に隣の鶴にも・・・とズレが伝搬してゆき、最後は1周して自分自身にその影響が戻ってきます。「連環鶴は可能な限り正確に折ることを心がける」ようにしてください。


まだ言葉の定義が続くのですが、とりあえず今回はここまでとします。



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