クラウドが普通に使われるようになりましたが、個人でアプリやサービスを開発しているとスケールのメリットを考慮するケースが少なく、何よりコスト的なメリットもあって自分はまだ VPS(Virtual Private Server) を利用することが多いです。業務でも「適材適所」と考えれば、開発環境については VPS で充分だと思ってます。

そんな VPS で、安さにこだわる(苦笑)自分が最近注目している3つのサービスを紹介します:


ServersMan@VPS

今回紹介する中では唯一、日本のサービスです。もちろん日本にデータセンターがあり、日本語でサービスを受けることができます。また現時点で自分が実際に使っている唯一のサービスでもあります。

VPS のエントリーサービスの場合、vCPU x 2, メモリ1GB, HDD 50GB というスペックで月額467円(税抜)です。おそらく国内最安。ディスクサイズやメモリサイズの個別カスタマイズはできません(エントリーサービスの1つ上にはメモリ2GB、HDD100GBのスタンダードサービス(同934円)が用意されています)。ssh で root アクセスすることもできます。契約後、最初の1ヶ月間は無料になるキャンペーンも実施中です。

なんといっても日本語でサポートを受けることができる、という安心感があります(逆を言えば下の2つは多少なりとも英語でのオペレーションが必要です)。そして税込でも月額504円という価格メリット。単純にハードウェアスペックだけで比較しても、AWS の t2.micro 単体以上です。1GB のスワップ領域も確保されています。


ちなみに、AWS t2.micro は vCPU x 1, メモリ1GB で月額約 $10 です。新規契約から1年間だけ無料になる t1.micro インスタンスもありますが、有料になると t2.micro の方が安いのでこちらと比較します。


VULTR

注目というか、乗り換えを検討している海外 VPS の1つです。ここの最大の特徴は「SSD が使えて安い」ということです。具体的には最安プランだと vCPU x 1, メモリ 768MB, SSD 15GB で月額$5!なおデータ転送は1TBまで追加料金がかかりません。またデータセンターに日本を選ぶことができる、というメリットもあります。

CPU やメモリ、そしてディスクサイズはほぼ同額の ServersMan の方が上ですが、なんといっても SSD のパフォーマンスメリットを享受できます。マシンの性能の限界を引き出すことも難しいんですが、その中でもディスク性能はすぐに上限になってしまうので、その場合の対策最有力候補です。 自分が運用しようとしているサービスが比較的ディスク負荷の高いものだとすると、こういったサービスを検討することでパフォーマンスの改善を図ることになると思います。

なお、今日現在で VULTR では $100 を上限にデポジットを倍にする(つまり $10 前払いすると $20 ぶん使える)キャンペーンを行っています。なので事実上、上記額が更に半額となるキャンペーン中、とも言えます。


OVH.COM

ここも乗り換えを検討している海外 VPS の1つです。ここの VPS Class1 というサービスの場合、vCPU x 1, メモリ1GB, HDD 10GB というスペックながら、なんと月額 $2.99 です。僕が知る限り、月額料金が最も安い VPS だと思っています。

ただし、ここの場合は契約時に身分証明を送付する必要があるようです。ちょっと面倒かも。。スペック的にもかなり貧弱ではありますが、月300円でどこからでも root でアクセスできるサーバーを1台調達できる、という素晴らしい時代になったということです。



以上、いわゆる「ワンコイン」で使える VPS を3つ紹介しました。最後の OVH に関してはワンコインどころか 300 円程度という破格です。まあ 200 円の違いでディスクが SSD になったり、ディスク容量が5倍になったりするならそっちを検討する、というのも現実的だろうけど。。