まだプログラマーですが何か?

プログラマーネタ中心。たまに作成したウェブサービス関連の話も https://twitter.com/dotnsf

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IBM COBOL for Linux 1.1 がリリースされたので、入手できる立場を利用して(笑)使ってみました。


このソフトウェアを使える権利をお持ちの方は IBM のダウンロードページで "IBM COBOL for Linux" を検索すると見つかります。ちなみに x86_64 の RHEL 7 or 8 または Ubuntu 16 or 18 or 20 の LTS リリースがサポートプラットフォームとされています。インストーラーを含む実行バイナリは CC7XYML で検索して見つかるものです:
2021042000


実行バイナリ(COBOL_LINUX86_6.1.tar.gz)を展開すると以下のようなファイルが入手できます。この中の install というファイルがインストーラーです:
2021042001


この install を実行すると実行環境に合わせた標準インストールが実行されます。インストール先フォルダの指定などはできないのですが、インストール時の前提ライブラリなども合わせて導入されるため非常に簡単にインストールできます:
2021042002


RHEL で実行した場合は足りない前提ライブラリが yum でインストールされます:
2021042003


インストールが成功すると "Installation and configuration successful" というメッセージが表示されます。標準インストールの場合、/opt/ibm/cobol/1.1.0/ 以下にモジュールが格納されます:
2021042004


実際に COBOL のプログラムを作ってコンパイルしてみます。とりあえずは Hello World をみようみまねで・・・
2021042005


そしてコンパイラ(/opt/ibm/cobol/1.1.0/usr/bin/cob2)でコンパイル・・・・
2021042006


・・・エラー!?
2021042007


(知らなかったのですが)COBOL は行のどの位置に記述するかによってコードの意味が変わるらしいです。この例では DISPLAY 命令を書く位置を(「タブ=スペース2」派の僕が勝手にインデント数を減らして)変えてしまったので、その意味合いが変わってしまったことが原因のようでした。というわけで、正しい位置に変更:
2021042008


そして再コンパイル、今度は成功しました:
2021042009


そして実行。ちと躓きましたが(苦笑)、無事に Hello World を表示できました:
2021042010


では今度はこいつを CGI 化してウェブブラウザから・・・と考えていたのですが、調べていて不毛な気がしてきて(苦笑)、もう少し別の形でウェブ対応する方向を考えます。できたらここで紹介する予定です。

(2021/04/26 追記)
上述の COBOL 版 Hello World を公開しました:
https://github.com/dotnsf/hello-cobol



Twitter や facebook ではそれなりの頻度で触れている話題なのですが、9月末にキングジムのポメラ DM200 を購入しました:
1 開封


小型 PC(といっていいのか?)の中では抜群のキーボード操作性を持ち、テキスト入力作業中心に使う人からの人気が高い機種です。ただ自分の場合は購入当初から普通にテキスト入力機として使うつもりはなく、Linux(Debian) 化できることを理解して、Linux 化して使うつもりで購入しました。DM200 の Linux 化手順や Linux 化直後の各種ツールの導入については以下の2つのサイトが有名で、実際に自分も大変お世話になりました。先人たちの努力で Linux 化は非常に簡単でした。感謝を意を表すと同時に、DM200 の Linux 化についてはこちらを参照いただけると一連の手順が非常にわかりやすくまとまっています:
pomera DM200 の Linux 化のメモ
KING JIM ポメラDM200でEmacs、Vim、Ruby、Pythonが動くなんて素敵すぎる!


実際に自分も日本語環境を含めて X Window 対応を行い、普段使いの PC でも使っている開発者エディタである VSCode を導入したり、オフィススイートである LibreOffice を導入したりしてみました。DM200 はメモリが 0.5GB しかないこともあり、正直なところ VSCode や LibreOffice はちと重すぎで、軽快な作業というわけにはいかないアプリでした:
3 vscode


一方で X Window を使わなければ充分に軽快なテキスト編集マシンとして使えそうだという感触は持っています。ただ X Window 自体が悪というわけではなく、「重さを感じるかどうかは X Window 上で動かすアプリケーション次第」だと思っています。画像編集アプリとか、FireFox のような重めのアプリだと厳しそうですが、軽いアプリなら X Window でもまあ苦にはならないな、という印象です:
6 scratch


この DM200 の Linux 化環境、なんといっても(アーキテクチャが同じなので)「ラズベリーパイ向けの資産の多くが使える」のです。重い X Window アプリだから使わない、というのはあまりにもったいないと思いました。今の所の自分の感覚では
・テキスト入力
・コーディングや動作確認を含めたプログラミング
・SSH などによるリモート操作端末
としての利用であれば、最高に使いやすい物理キーボードと合わせて快適に使える環境だと思っています。

そんな自分が現時点で DM200 に導入してよく使っているアプリケーションをいくつか紹介させていただきます。なお特にリンクをつけていないものは上述のページの手順内で紹介されているものか、標準作業で導入されるものです。


【日本語テキスト入力用】
- uim-fep
- IBus
- vi/vim

日本語FEPとテキストエディタという、本来のポメラが得意とする使い方を Linux でも使う、というものです。この使い方に限っては Linux 環境ではなく、普通のポメラとして使ったほうが(便利な各種辞書なども併用できるなど)便利であるとは思います。 ただ入力したテキストをインターネットを使って外部とやりとりする段になった時に Linux 環境であったほうが断然便利で、自分はそのように使うことが多いので、困らない限りは Linux 環境で入力も行っています。

また当初は screen や tmux といったターミナルマルチプレクサーも使っていましたが、ALT + Fn キーで端末を切り替えたり、X Window であればターミナルを複数起動したりすることで同様の操作ができるのであまり使わなくなりました。ちなみにターミナルが複数必要な理由ですが、DM200 の Linux で無線LANやBluetooth(外部マウス)の有効化/無効化時に root 権限での作業が必要※になり、切り替えが面倒だったのでターミナルごとわけて使っている、という背景があります。

※普通の PC のように両方ともはじめから有効にしておけばいい、という声もあると思いますが、この2つはどうも互いに干渉するようで、なるべくなら両方有効にはしたくないという事情と、無線 LAN については使う環境で接続先を切り替えて使うことになるのですが、その切替にコマンドライン操作が必要という事情があるのでした。


【プログラミング用】
- Node.js
- Uzbl
- ngrok
- cf cli

ある意味「このためにポメラ DM200 を購入した」という使いみちでもあります。まず自分の普段のメイン開発言語が Node.js なため、Node.js & npm を導入しています。またウェブアプリケーション開発時の動作確認用にウェブブラウザが必要なのですが、FireFox が重いので Uzbl という軽量ブラウザを使っています。軽量で便利な一方、JavaScript の互換性が充分ではないので、多少苦労することもあります。

ngrok はローカルで開発したアプリケーションを一時的にインターネットに公開する IP フォワードツールです。一時的とはいえ、外部の人にも使ってもらえるようになるのがとても便利。

で、ある程度動くようになったらサービスとして公開するのですが、その際に安価な IBM Cloud の Cloud Foundry 環境で公開することが多く、その時に cf cli ツールを使います。

その他 git なども使ってますが、ほぼ最初から導入済みの環境なので割愛します。

おまけでプログラミング環境として Node-RED や Scratch も導入できました($ sudo npm install -g nodered や $ sudo apt-get install scratch で導入できます)。ただ自分自身がこの環境をあまり使うわけではないのと、Node-RED を localhost で動かす際のブラウザが Uzbl だとちゃんと動かない箇所があったりしてイマイチな感じ(FireFox とか使えばいいんでしょうけど重くて・・):
5 nodered


【リモート操作端末用】
- SSH
- OpenVPN クライアント
- VNC Viewer
- x3270

DM200 購入時点ではあまり想定してなかった使いみちでしたが、使い勝手のいいキーボードや、DM200 の(Linux としての)非力さを補う使い方という相性の良さもあって、使いみちの中心がこのリモート操作端末に移行しつつあります。

リモート操作のほとんどは SSH で済ませています。ただその際に VPN 接続が必要な場合もあり、その場合は OpenVPN クライアントで接続しています(普通に $ sudo apt-get install openvpn で導入できます):

(↓ 右のターミナルで OpenVPN して、左のターミナルで SSH 接続してます)
8 ssh


また VNC Viewer を使ってデスクトップ環境へリモート接続も可能です。このあたりはラズベリーパイと同じアーキテクチャであることで、多くのツールが DM200 でも使えるメリットを生かしています:
s4QNvdc


ほとんどの人は不要だと思いますが、3270 と呼ばれるホスト端末のエミュレーターを使うことがあります。自分は上述の x3270 のフリーソフトを使っています。ソースコードからビルドする必要がありますが、普通に $ ./configure && make して、 $ sudo make install で導入できます。



といった具合で使っています。もともとは出先でのプログラミングマシンとして購入したのですが、クラウドなどの各種サーバーにログインして操作するための環境としての便利さにも気づき、今は利用用途が半々くらいになっています。なんといってもキーボードで不便さを感じずに使えることがストレス無く利用できて、素晴らしく便利です。


Windows 10 でサポートされるようになった WSL(Windows Subsystem for Linux) 、しばらくメイン機が Windows 7 のままだったので、あまり使うこともなかったのですが、業務用のマシンも5月に Win10 に置き換えられることになったことと、プライベートで購入した GPD Pocket 2 を開発機として活用する目的もあって、これまで以上に気合を入れて使ってみることにしました:
windows-vs-ubuntu



【これまでの開発スタイル】
WSL の話の前に、これまでの自分の開発スタイルを簡単に紹介しておきます。基本 Linux 上でソースコードを書いて、同 Linux 上で動かしてテストしていました。最大の理由は「本番で動かす際のサーバーはほぼ Linux 」かつ「自分は vi エディタ派」だからでした。一方、業務で支給されているマシンはメイン機が Windows (7) ノートPCで、サブ機が macOS デスクトップ(iMac)、個人で所有する中に Ubuntu デスクトップ機が1台存在する、という状態でした。つまりコーディングする時は
  • Windows に Linux の仮想マシンを入れて、そちらにログインしてコーディング
  • Windows から別環境の Linux(クラウドとかラズパイとか)にリモートログインしてコーディング
  • macOS 上のターミナルからエディタを起動してコーディング
  • Ubuntu デスクトップをインストールしたノート PC からコーディング
するような感じでした。

なお Windows 上でコーディングして Windows 上で動作テスト、というスタイルは本番サーバーが Windows とわかっていればやるかもしれませんが、色々挙動の違いが気になってしまい、あまりやっていません。

上記4つのうち、上2つは面倒なんですが、本番環境に近い Linux 上での動作確認までできるという点が魅力です。また開発以外の資料作成時にデスクトップアプリ(パワポ、エクセル、ノーツ、画像リタッチ、あと ATOM みたいな IDE 環境、etc・・・)を利用する際においては使いやすい Windows 版が使える点が魅力でした(ぶっちゃけ、macOS 版のエクセルや日本語変換の完成度って・・・(^^; )。一方で実質的には開発用に(仮想的な)別環境を1つ作る必要があるため、ディスク利用効率もよくないし、その点においては資料作成含めてすべて1台の macOS 内で完結できる3つ目の開発スタイルも、これはこれで優れていると感じていました。 4つ目の Ubuntu デスクトップ機を使うのも3つ目と同じで悪くはないのですが、やはり開発作業以外のデスクトップ作業では Windows に一日の長があるように感じます(Micorsoft Office も Linux 版は提供されてないし)。Ubuntu でプレゼン資料作るのはまだちと厳しいと感じる現実があります。


【WSL を併用した開発スタイル】
今回 WSL を使って開発環境を構築するにあたり、このような責任分担を行いました:
サーバー部分: WSL
開発・デスクトップ作業: Windows


つまり、ソースコードを置いたり、アプリケーションサーバーを起動したり、そのアプリケーションサーバーから開発したアプリケーションを起動したりする部分は WSL を使います。 一方、ソースコードを編集したり、ソースコード以外の資料ファイル作成など(ウェブでググるのも含める)といった GUI のデスクトップ作業は Windows を使うことにします。それぞれの得意分野を活かせるような分担にしたつもりです:
2019040800



この環境で開発作業を行うために2点ほど環境設定を行いました:

(1) ソースコード共有
サーバーが WSL で、クライアントおよびデスクトップ作業は Windows 。と、キレイに分けているように見えるかもしれませんが、ソースコードだけは共有する必要があります。つまり Windows(クライアント)側でソースコードを編集し、その編集されたソースコードが WSL 上で実行される必要があるのでした。

このため以下の手順を実行して、Windows / WSL 両方の環境から1つのソースコードが参照できるようにしました。まず Windows のコマンドプロンプトを起動し、ホームディレクトリに src/ という名前のフォルダを作成しました。ソースコードはこのフォルダ内に作ります:
> cd \Users\(Windows のユーザー名)

> mkdir src


次に WSL のシェルを起動して、上記で作成した src フォルダをホームディレクトリにシンボリックリンクします。WSL からは Windows の C ドライブが /mnt/c/ フォルダにマウントされています。この情報から上記で作成したフォルダは /mnt/c/Users/(Windows のユーザー名)/src に作られていることになるので、WSL のシェル上で以下のように実行します:
$ cd

$ ln -s /mnt/c/Users/(Windows のユーザー名)/src

これで Windows のホームディレクトリ以下に作成した src フォルダが、WSL では ~/src フォルダとして存在するようになりました。これで Windows で編集したファイルを WSL からも参照できるようになったので、そのまま WSL のアプリケーションサーバー上で動かすことができるようになりました。


(2) ATOM エディタの vim 化
次に Windows 向けのテキストエディタのカスタマイズです。個人的に vi/vim 派なので、テキストエディタでもこのキーバインドを使いたいのでした。

例えば Windows 向けの vim を導入する、というのも1つの案だと思いますが、自分は ATOM エディタに vim 用プラグインを導入して vim っぽく(?)使えるようにカスタマイズしました。

具体的には(ググればわかると思いますが)ATOM エディタに vim-mode-plus プラグインを導入して、ATOM を vi/vim キーバインドで使えるようにしています。


これら2つのカスタマイズによって、
①アプリ開発時に、まず Windows で WSL と ATOM を起動し、
②ATOM でソースコードを編集し、
③WSL 側で編集したソースコードをアプリケーションサーバーで起動してテスト、
④Git へのコミットや本番サーバーへのデプロイは WSL から行い、
⑤ドキュメントや資料は Windows の Office やデスクトップツールで作成
という、かなり使い勝手のよい作業分担環境を作ることができました。

一方でこの環境を使う場合の注意点もあります。最大の問題は「文字コードの違い」を意識する必要があることです。Windows 側で編集するソースコードの文字コードは原則 UTF-8 にする点に注意しましょう。

WSL はまだ動かないツールがあったり、デーモンは手動起動が必要になるなどの制限事項もありますが、ウェブアプリケーションの開発環境として使う限りにおいてはあまり苦にならないと思いました。


恥ずかしながら、今回紹介する Linux の sc コマンドの存在を全くしりませんでした。。


sc(spreadsheet calculator) コマンドは UNIX/Linux のコンソールから使える表計算アプリケーションです。X Window で動作する GUI アプリではなく、あくまで CUI のコンソール上で動く表計算アプリケーションです。オッサン的には DOS 時代の Lotus 1-2-3 を彷彿とさせる画面に胸騒ぎを禁じえません:
2018042900


インストール方法はソースからビルドするものも含めて数通りありますが、Debian ベースの Ubuntu や Raspberry Pi であれば、apt-get コマンドを使って普通に導入できます:
$ sudo apt-get install sc

このコマンドを実行するだけで導入できます。私のラズパイで実行した時の様子がこちら↓です。コマンド実行前のライブラリの導入状況も含めた環境にも依存するとは思いますが、私の環境ではアプリケーション全体で 369 キロバイト( 0.37 メガバイト)しか使いませんでした。超軽量アプリです:
2018042901


インストール後、プロンプトで "sc" を実行すると起動します:
2018042902
 (↑ DOS 版 Lotus 1-2-3 を知っていると、この時点で感動の涙モノ)


起動後の使い方は '?' キーを入力することで参照できますが、ざっと調べた限りでカーソル移動を含めた主なものはこちらです。いわゆる vi エディタのコマンドに近い操作体系になっているので、vi 派であればすぐに使えるようになると思っています:

操作キー解説
カーソル移動(上下左右)方向キーまたは kjhlvi キーバインド
数値入力カーソル位置で = を入力してから数値を入力
文字入力カーソル位置で > を入力してから文字を入力
値の削除カーソル位置で x を入力vi キーバインド
足し算・引き算などカーソル位置で = を入力してからセルを指定して A0 + A1 のような式を入力
終了q


機能的に Excel と比較するようなレベルのものではありませんが、むかーし 1-2-3 の製品開発に関わっていた自分的にはノスタルジックを越えた何かを感じるツールです。

オラクルが、正規ライセンス購入前の勉強目的で試しにソフトウェアを利用することのできるライセンス『OTN(Oracle Technology Network)開発者ライセンス』を提供していることを今更ながら知りました:
自分用Oracle DBを「無償で」作ろう!「OTN開発者ライセンス」

※同じく無料版である IBM Db2 Express-C みたいな位置付け?と思っていたのですが、ちと違いそう。Express-C は機能としては Express Edition に近いのですが、開発者エディションというわけではありません。「サポートなしで本番利用可」なのが IBM Db2 Express-C であり、この辺りが違いと言えそうです。

※むしろ IBM Db2 Developer Community Edition の位置付けが近い感じ。


利用するには Oracle アカウントの登録が必要ですが、登録自体は無料でした。各種オラクル製品がダウンロード可能で、オラクルDBはもちろん、Java や MySQL などの製品版も対象に含まれていました。利用目的は制限されていますが、仕様、検証、開発、テストに使うことはできるとのこと。早速使ってみました。なんと 20年以上ぶりにオラクル DB をインストールしてみた顛末です(笑)。


まずは OTN ページにアクセスして "Sign In" します:
2017072101


自分の OTN ID とパスワードを指定して「サインイン」します:
2017072102


サインイン後、"Software Downloads" をクリックしてダウンロードページに移動します:
20170721025


ダウンロードページをスクロールすると、ダウンロード対象の製品一覧が見つかります。オラクルDBも新しいエディションである 12c の Enterprise/Standard Edition 含めてダウンロードできますが、自分は比較的軽量な方がいいので 11g の Express Edition を選択しました:
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オラクルDB Express 11g2 のダウンロードページです。License Agreement にチェックを入れます:
2017072104


そして対象プラットフォーム(下図は Linux x64 を選択。他に Windows 32/64 bit 版を選択可)を選ぶとダウンロードが開始されます:
2017072105


ダウンロードできれば後はインストールするだけですが、Linux 版のオラクルDB Express 11g2 の場合、インストールするにはメモリが 2GB 必要です(足りないとインストーラーが止まります)。充分なスワップメモリが確保されていない環境の場合は動的にスワップファイルを増やす必要があります。その方法や手順は以下を参照ください:
Linux の SWAP 領域を増やす


改めて Linux 版の場合は zip された rpm ファイルがダウンロードされます。なので 64bit Linux 上でダウンロードしたファイルを unzip し、Disk1 フォルダ以下にある rpm ファイルを指定してインストールします:
# unzip oracle-xe-11.2.0-1.0.x86_64.rpm.zip
# cd Disk1
# rpm -ivh oracle-xe-11.2.0-1.0.x86_64.rpm
準備中...                ########################################### [100%]
   1:oracle-xe              ########################################### [100%]
Executing post-install steps...
You must run '/etc/init.d/oracle-xe configure' as the root user to configure the database.


「root で /etc/init.d/oracle-xe configure を実行しろ」というメッセージが表示されているので、このコマンドを実行して初期セットアップを実行します。セットアップ時の選択肢は全てデフォルトのままで、明示的に指定したのはパスワード(と確認パスワード)だけです:
# /etc/init.d/oracle-xe configure

Oracle Database 11g Express Edition Configuration
-------------------------------------------------
This will configure on-boot properties of Oracle Database 11g Express
Edition.  The following questions will determine whether the database should
be starting upon system boot, the ports it will use, and the passwords that
will be used for database accounts.  Press <enter> to accept the defaults.
Ctrl-C will abort.

Specify the HTTP port that will be used for Oracle Application Express [8080]:

Specify a port that will be used for the database listener [1521]:

Specify a password to be used for database accounts.  Note that the same
password will be used for SYS and SYSTEM.  Oracle recommends the use of
different passwords for each database account.  This can be done after
initial configuration: (パスワード指定)
Confirm the password: (確認パスワード指定)

Do you want Oracle Database 11g Express Edition to be started on boot (y/n) [y]:

Starting Oracle Net Listener...Done
Configuring database...Done
Starting Oracle Database 11g Express Edition instance...Done
Installation completed successfully.


これでセットアップ完了、、のはず、ですが、この後の作業を便利に行うための追加作業をしておきます。オラクル DB をコマンドラインから操作する場合に便利な環境変数が /u01/app/oracle/product/11.2.0/xe/bin/oracle_env.sh(および /u01/app/oracle/product/11.2.0/xe/bin/oracle_env.csh)コマンドによって設定されます。なので、/etc/bashrc などに以下の1行を追加して、対象ユーザーがログインする際にこの環境変数設定が行われるようにしておきます:
. /u01/app/oracle/product/11.2.0/xe/bin/oracle_env.sh

改めてログインし直して(この環境変数設定を有効にして)、SQL*Plus を実行し、system DB に対して SQL を実行してみます:
# sqlplus system

SQL*Plus: Release 11.2.0.2.0 Production on 土 7月 22 01:54:50 2017

Copyright (c) 1982, 2011, Oracle.  All rights reserved.

パスワードを入力してください:


Oracle Database 11g Express Edition Release 11.2.0.2.0 - 64bit Production
に接続されました。
SQL> select * from v$version;

BANNER
--------------------------------------------------------------------------------
Oracle Database 11g Express Edition Release 11.2.0.2.0 - 64bit Production
PL/SQL Release 11.2.0.2.0 - Production
CORE    11.2.0.2.0      Production
TNS for Linux: Version 11.2.0.2.0 - Production
NLSRTL Version 11.2.0.2.0 - Production

SQL>

動きましたー! 懐かしい(Solaris の前の)SunOS 以来のオラクル DB インストール体験でした。いやあ、再びオラクルをインストールする日が来るとは・・・

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