まだプログラマーですが何か?

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(この記事は IBM Cloud アドベントカレンダー 2018 に参加しています。2日目の記事です)

先日、以下のブログエントリを公開しました。本エントリはその技術的な補足と、試験的な意味も含めてアプリ URL を一般公開する内容になっています。
お絵かき LIFF アプリを作ってみた

2018112200


技術的な説明の前に、まずは一度使ってみていただきたく、このアプリを(一時的に?)公開することにしました。少し面倒ではありますが、以下の手順で実行できるようにしたので、まずは一度使ってみてください。

①スマホに LINE アプリをインストール(お絵かきアプリは PC 版 LINE からは使えません)

②LINE を開いて誰かとのメッセージ画面(グループ LINE 可)の中に以下の文字を入力してリンクメッセージとして送信する(この作業だけは PC の LINE アプリから行ってもよい)
line://app/1624220123-mbERyVgb

2018120101


③スマホの LINE 画面内から②で送信したリンクメッセージをタップ
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④LINE 内でお絵かきアプリが起動します。ペンの色と太さを変えながら指でお絵かきします。
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⑤間違えたら reset か、一度終了してから再度リンクメッセージをタップしてやり直し。
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⑥描き終わったら post でお絵かきが画像として LINE にメッセージ送信されます(右上の×を押してアプリを終了する)
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・・・というものです。LINE はスタンプ文化が有名ですが、スタンプを持っていなくてもその場でお絵かきして送るとか、他には地図を書いて送るとか、いろいろな使い方が考えられると思っています。現状、上記のリンクを LINE のメッセージとして一度送っておく必要があり、そのリンクをタップした時に起動する、という使い方になってしまいます。技術的に興味がある人もない人も是非お試しいただきたいと思っています。


以下、このアプリの技術的な解説になります。

このアプリは LINE の新しい開発フレームワークである LIFF(LIne Front-end Framework) を使って開発しています:
https://developers.line.biz/ja/docs/liff/overview/


LIFF は LINE 内で動作するウェブアプリケーションのプラットフォームです。「LINE 内で動作する」という点と「ウェブアプリケーション」であることがキーワードです。上記のように LINE 内で特定リンクをタップすることで起動し、その中身は HTML5 と JavaScript で記述されたウェブアプリケーションです。LIFF の詳しい仕様等は上記の開発者向けページを参照いただきたいのですが、要するにパブリックインターネット上に HTML5 ベースのウェブアプリを作って、そこを参照するような LINE リンクを作っておくことで LINE アプリ内でその HTML5 ページを起動することができます。また LIFF SDK の JavaScript API を使うことで、その HTML5 アプリの情報を起動元である LINE 側に(メッセージとして)送信することも可能です。

今回作ったアプリの場合は HTML5 の Canvas を使ってお絵かきアプリを作成し、その中に描かれた絵を動的に画像に変換して、画像を貼り付ける形でメッセージを送ったことにしています。その結果、HTML5 Canvas 内に描かれた絵を LINE 上で画像添付したかのように送信させることを実現しています。

この仕組の HTML5 ウェブアプリケーション部分と、画像添付部分を IBM Cloud 上の Node.js ランタイムと IBM Cloudant を使って実現しています。HTML5 Canvas 内に描いた画像を動的に PNG 画像へ変換し、Node.js ランタイム上の REST API を使って取得し、(LIFF の場合、画像はオリジナル以外にサムネイルが必要なので)サムネイル画像を生成して IBM Cloudant データベース内に添付ファイルとして保存します:

2018120106


画像が添付できたら、今度はその画像を外部から参照できる URL を用意します。具体的には Node.js ランタイム内に Cloudant 内に格納した画像ファイルを参照できるような URL(REST API) を用意します。そして HTML5 内の LIFF SDK を使って、画像ファイルの URL をメッセージとして送信して、添付画像を付与したメッセージ送信と同じ処理を行います。これでお絵かきで作成した画像が添付されたかのような振る舞いを実現できます:
2018120107


という形で現在は実現しています。 つまり現在はこのアプリを使って作成した画像は IBM Cloudant 内に保存されるように実装されています。現在の運用環境では、このデータベースの容量にも制約があるので、しばらくはデータベースをリセットしながら運用することになります。もしうまく送信できない場合は僕がデータベースのメンテナンスを忘れていて、容量オーバーになっている可能性があることをお伝えしておきます(気付いたタイミングでリセットするようにします)。

また、この公開アプリのソースコードはこちらで(MIT ライセンスで)公開しています。IBM Cloud を使う前提で記述されたコードですが、自分なりに改良したい人がいればうまく活用してください:
https://github.com/dotnsf/line_liff_doodle


これまで LINE の API といえば Messaging API で、bot のようなバックエンド側を操作するアプリを作るには有用だったのですが、やっとフロントエンド側を操作できる API(というかフレームワーク)が出てきてくれました。公開ページ上で HTML5 アプリを置いて運用することになるので、実質的にクラウドを活用する形態が多くなると思います。そんな時に IBM Cloud の上記構成程度であれば無料のライトアカウントでも運用できるので、公開したソースコードを是非色んな人に使ってみたり改良してみてほしいです。

LINE の新しい開発フレームワークである LIFF(LIne Front-end Framework)の存在を教えていただいたので、試しに使ってみました。

この LIFF 最大の特徴はスマホの LINE アプリ内で HTML5 の Web アプリケーションを動かすことができる、という点です。この Web アプリケーション内で LIFF の SDK を併用すると、アプリケーションからLINE にメッセージや画像(やスタンプ)を送ることも可能です。

この LIFF を使って指で画面にお絵かきをするような HTML5 アプリを作り、その絵を LINE アプリに送信する、というアプリケーションを作ってみました。LINE はスタンプを送信する文化がメジャーですが、その延長で自分でその場でお絵かきした画像を送る、という使い方を想定したアプリケーションです。ソースコードは github で公開したので、興味ある方は実際に試してみてください:
2018112200



なお、今回提供しているソースコードでは IBM Cloud の NoSQL マネージド・データベースである Cloudant を使っているので、IBM Cloud のアカウントも必要です。無料のライトアカウントもあるので IBM Cloud のアカウントをお持ちでない場合はあわせて取得してください。


【IBM Cloudant の準備】
今回紹介するアプリケーションでは IBM Cloundant のインスタンスが必要です。IBM Cloud にログインし、インスタンスを1つ作成して、あらかじめ画像格納用のデータベースを用意しておきます。なお無料のライトプランの場合、Cloudant には 1GB までのデータしか格納することができないという点をご了承ください。

まず IBM Cloud にログインし、「リソースの作成」から IBM Cloudant を追加します。IBM Cloudant は「データベース」カテゴリ内に存在しています:
2018112201


作成時のロケーションはどこでも構いません(下図では「シドニー」を使っています)。ただ認証方法は従来の方式が利用できる方("Use both legacy credentials and IAM")を選択しておく必要があります:
2018112202


また価格プランも任意で構いませんが、Lite プランの場合は無料です。ただし 1GB までしかデータを格納することはできません。最後に「作成」をクリックしてインスタンスを作成します:
2018112203


Cloudant インスタンス作成直後の画面です。まずここから目的の(画像格納用の)データベースを作成するため、Cloudant のダッシュボードに移動します。下図の緑のボタンをクリック:
2018112204


Cloudant のダッシュボード画面に移動しました。データベース一覧が表示されていますが、作成直後の場合は何も存在してません。ここで「Create Database」をクリックして、データベースを作成します:
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作成するデータベースの名前を指定します。デフォルトでは "doodledb" を使います(後述の settings.js 内で指定されている名称と一致している必要があります)ので、とりあえず doodledb と入力して「Create」します:
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doodledb データベースが作成され、doodledb データベース内の文書一覧画面に移動しました(当然中身はありません)。左上の "<" 印をクリックしてデータベース一覧に戻ります:
2018112207


データベース一覧に戻りました。先程とは変わって、"doodledb" が一覧に含まれているはずです。これでデータベースの準備ができました:
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次にこのデータベースへ接続するための情報を確認します。IBM Cloud の画面に戻り、「サービス資格情報」タブを選択します。サービス資格情報は(この時点では)存在していないはずなので、「新規資格情報」ボタンをクリックして作成します:
2018112201


設定項目は変更せずに「追加」します:
2018112202


資格情報が追加されると先程の画面内に「資格情報の表示」メニューが追加されているはずです。ここをクリックして内容を確認します:
2018112203


資格情報の内容が JSON テキストで表示されます。今回必要なのは "username" と "password" の値です。これらの情報を後で利用するので、メモしておくか、コピペできるようにしておきます:
2018112204


これで IBM Cloudant の準備はできました。


【ランタイム(Web アプリケーション・サーバー)の準備】
次に LIFF が参照する Web アプリケーションサーバーを作成します。このサンプルは Node.js 上で動作するサンプルですが、今回は IBM Cloud 上にアプリケーション・サーバーを作成することにします(これもライトプランの無料枠内で作成することができます)。

Cloudant の時と同様に IBM Cloud にログイン後にリソース作成で「コンピュート」カテゴリの「SDK for Node.js」を選択します:
2018112201


ロケーションは「ダラス」を選択します(するとドメインは "mybluemix.net" となります)。そして「アプリ名」にアプリケーション名称を指定します。下図の例では "linedoodle" というアプリケーション名称としており、この場合のエンドポイント URL は https://linedoodle.mybluemix.net/ となります。なおアプリ名は他で使われていないものを指定する必要があります。自分の名前や日付を指定するなどして、ユニークなアプリケーション名称を指定してください。最後に「作成」をクリックします:
2018112202


しばらく待つとアプリケーションサーバーが起動します。これで LIFF アプリからアクセスできるパブリッククラウド上にアプリケーションサーバーが用意できました:
2018112203


【LINE Developers の準備】
LINE の LIFF アプリを作成するには LINE Developers でのチャネル登録が必要です。LINE Developer において新規にチャネルを作成します:
2018112204


チャネルの種類は「Messaging API」を選択します:
2018112205


アプリ名とプラン(Developer Trial)を選択し、作成します:
2018112206


作成すると、このチャネルにアクセストークンが割り当てられます。「アクセストークン(ロングターム)」と書かれた項目の値をこの後で使うことになるのでメモするか、コピペできるようにしておきます:
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また、ここで LIFF アプリとしてのアプリ URL を作成しておきましょう。LIFF タブを選んで「追加」ボタンをクリックします:
2018112209


名称、サイズ(Full または Tall のいずれかを選択)、そしてエンドポイント URL(上述の Node.js アプリケーションのエンドポイント URL)を入力して「保存する」をクリックします:
2018112210


すると LIFF アプリが登録され、LIFF URL が確認できるようになります。この LIFF URL は実際に LINE からアプリケーションを起動する際に利用します:
2018112208


これで LIFF アプリの登録も完了しました。あと少し。


【アプリケーションの準備】
上記で作成したアプリケーション・サーバーに HTML5 アプリケーションをデプロイします。まずはソースコードを入手します。github のリポジトリからソースコードをダウンロードまたは git clone して入手します:
https://github.com/dotnsf/line_liff_doodle

ソースコードがダウンロードできたら settings.js ファイルを環境にあわせて編集して保存します:
exports.db_username = '(Cloudant の username)';
exports.db_password = '(Cloudant の password)';
exports.db_name = 'doodledb';
exports.app_port = 0;

exports.base_url = 'https://(アプリケーション名).(ドメイン)/';

exports.line_access_token = '(LINE Developer で取得したロングタームアクセストークン)';

  :
  :

最後にこのアプリを上記で作成したアプリケーションサーバーにデプロイします。IBM Cloud では cf コマンドを使ってデプロイするので、未導入の場合は cf コマンドをダウンロード&インストールしてください:
https://github.com/cloudfoundry/cli/releases


そして cf コマンドを使って IBM Cloud へ IBM ID でログインし、アプリケーションをプッシュ(デプロイ)します:
$ cd (ソースコードのあるフォルダ)
$ cf login -a https://api.ng.bluemix.net/ -u (IBM ID)
$ cf push (アプリケーション名)

ここまでの作業が全て成功すると LIFF アプリが IBM Cloud 上にデプロイされ、LINE のチャット上で LIFF URL をクリックすると、LINE 上で同アプリケーションを呼び出すことができるようになります。


【LINE で動作確認】
では実際に LINE を使って動作確認してみます。上述で取得した LIFF URL ("line://app/" で始める文字列)をコピー&ペーストするなどして LINE のメッセージとして表示させます:
2018112201


この LIFF URL 部分をタップすると画面下部から LIFF アプリである HTML5 の Web アプリケーションの画面が表れます。今回の Web アプリはお絵かきアプリとなっていて、指でキャンバス上をドラッグして絵を描くアプリとなっています。色やフォントの太さを変えたり、失敗したら "reset" ではじめからやり直すこともできます:
2018112202


たとえばこんな絵を描いてみました。書き終わったら "post" をタップします:
2018112203


描いた絵が LINE の会話内に画像として表れます。その場でステッカーを作って送るような感覚です:
2018112204


・・・というアプリを作ってみたのでした。いかがでしょう? ちなみに iPhone 版の LINE でのみ動作確認しています。Android 版 LINE でうまく動かなかったらごめんなさい。


以前から似たようなアプリを Twitter 向けに作ってみたりしていて、同じようなのを LINE 向けにも作れたらいいなあ、と思っていました。が、LINE にはクライアント側を操作できる API が提供されておらず作ることができずに諦めていました。 が、今回 LIFF の存在を教えていただいて、「これならできるかも・・」と期待してがんばってみたら、なんとか実現できた、という経緯です。アプリ実装の詳細についてはまた別の機会にでも。

ある意味で LINE のステッカービジネスを根底から否定(苦笑)するアプリなので、あまり LINE 受けはよくないかもしれません。(^^; でも教えていただいたおかげで実現することができました。この場をお借りしてお礼申し上げます。


そうそう。繰り返しになりますが、IBM Cloud の(無料の)ライトアカウントを使って作成した場合、データベースには 1GB ぶんの画像しか格納できません。定期的にデータを削除するとか、データベースを消して作り直すとかして対応してください。



(参考)
LIFF API リファレンス


IBM Watson をはじめとした IBM Cloud から提供されているサービスの認証方法に IAM が採用され始めています。以前に IBM Watson サービスで IAM を使う方法についてはこちらのブログエントリでも紹介しました:
IBM Watson のアプリケーションを IAM(API Key) 認証/認可に移行する


今回は IBM Cloudant を IAM で利用する方法を紹介します。なお 2018/11/22 時点で IBM Cloudant が IAM でないと認証できなくなるというアナウンスがされているわけではないことを書き添えておきます(つまり現時点では従来の認証方法と併用されており、すぐに移行作業が必要になるわけではありません)。


まずは IAM に対応した IBM Cloudant のサービスインスタンスを用意する必要があります。現在 IBM Cloudant のサービスインスタンスを作成すると IAM のみで利用するタイプか、従来の認証と IAM の両方が利用できるタイプかを選択して作成することができます。どちらでもいいのですが IAM 対応のインスタンスを用意します。

まず IBM Cloud のダッシュボードからリソースの追加を行い、データベースカテゴリ内の "Cloudant" を選択します:
2018110701


作成時の認証方法において "Use both legacy credentails and IAM(従来の方法と IAM)" を選択して作成します:
2018110702


これでどちらの方法でも認証できるインスタンスが作成できました:
2018110703


クレデンシャル情報を確認するため、サービス資格情報を参照します。資格情報が作成されていない場合はあらたに1つ作成します:
2018110704


作成した資格情報を選択して参照します:
2018110706


JSON テキスト内に "apikey" と書かれたキー文字列が含まれていることを確認します。この値は後ほど利用します:
2018110707


では IAM で IBM Cloudant を使う Node.js アプリケーションを作成してみます。ソースコードはこんな感じになります:
var fs = require( 'fs' );

//. https://www.npmjs.com/package/@cloudant/cloudant
var CloudantLib = require( '@cloudant/cloudant' );

var options = {
  url: "https://xxxxxx-bluemix.cloudant.com",    //. Cloudant URL
  plugins: {
    iamauth: {
      iamApiKey: "(上記 apikey 文字列)"
    }
  }
};
var cloudant = new CloudantLib( options );
var db = cloudant.db.use( "mydb" );

db.list( { include_docs: true }, function( err, body ){
  if( err ){
    console.log( JSON.stringify( err, null, 2 ) );
  }else{
    console.log( JSON.stringify( body, null, 2 ) );
  }
});

Cloudant へのアクセスには @cloudant/cloudant パッケージを利用しています。このパッケージが既に IAM 対応済みで、上記のように URL と apikey 文字列を指定することでデータベースに接続することができ、データベースインスタンス生成後は従来通りの各種関数が利用できるようになります。


先日、IBM Watson のサービスが IAM (Identification & Access Management)およびリソースグループに対応した、というニュースがありました:
IBM Watson AI のサービスについて、IAM およびリソースグループが有効に


この対応により、IBM Watson API を使うサービスの認証方式が変更になります。現行の(この変更前に作ったものの)方式は 2019/10/31 まで有効ですが、それ以降は認証エラーになってしまいます。また 2018/11/01 以降に作成した Watson サービスインスタンスは新しい認証方式でないと接続できなくなっています。

要は Watson サービスを使って今動いているアプリケーションは1年以内にこの新しい認証/認可の方式に対応させる必要があり、また新しく作るアプリケーションに関しては新しい認証/認可方式を使って作成する必要がある、ということになります。この「Watson の新しい認証/認可方式を使ってアプリを作成」するための手順を紹介します。

【新しい認証/認可方式に対応した Watson サービスのインスタンス化】
まず、新しい認証/認可方式に対応した Watson サービスを用意する必要があります。今回は比較的多く使われていると思われる画像認識機能 Visual Recognition API を使って紹介しますが、基本的には全てのサービスで同様の方法を実装することになります。

2018/11/07 時点で、IBM Cloud 内で新しく Visual Recognition サービスを作成すると、新しい認証/認可方式に対応したインスタンスとなります。というわけで IBM Cloud にログインし、リソースの作成にて「AI」カテゴリの Visual Recognition を選択します:
2018110701


インスタンスの属性を選択します。以前はここで「ロケーション」に加え「組織」や「スペース」を選択していたのですが、新しいインスタンスではロケーションとリソースグループ(default のままで大丈夫です)を選択します:
2018110702


下にスクロールしてサービスのプランを選択します(下図では無料版の Lite を選択しています)。最後に右下の「作成」ボタンでインスタンスを作成します:
2018110703


作成したインスタンスの画面がこちらです。この画面で API KeyURL が確認できます(API Key は当初マスキング処理されています):
2018110704


クレデンシャル情報を表示させることで一時的に API Key を確認することができます。新しい認証/認可方式ではこの API Key を使ってサービス API を利用することになります:
2018110705



【新しい認証/認可方式に対応したアプリケーション】
次に、アプリケーション側をこの新しいサービスインスタンスに対応した形で作り直します。今回は Node.js と Watson Developer Cloud SDK を使う前提でアプリケーションを作る想定で以下を記述します。

新しい認証方式の Visual Recognition では以下のようなコードで認証し、インスタンスオブジェクトを作成します:
//. test01.js
var fs = require( 'fs' );

//. https://www.npmjs.com/package/watson-developer-cloud
var vr_v3 = require( 'watson-developer-cloud/visual-recognition/v3' );

var vr = new vr_v3({
  url: "https://gateway.watsonplatform.net/visual-recognition/api",
  version: '2018-03-19',
  iam_apikey: "(上記で取得した API Key)"
});

var filename = 'sample.png';
if( process.argv.length >= 3 ){
  filename = process.argv[2];
}

var params = {
  images_file: fs.createReadStream( filename )
};

vr.classify( params, function( err, result ){
  if( err ){
    console.log( err );
  }else{
    console.log( JSON.stringify( result, null, 2 ) );
  }
});

青字部分は API Key を取得した時に同時に表示されていた URL の値を url に指定しています。また赤字部分は取得した API Key 文字列を iam_apikey に指定しています。この形でインスタンスオブジェクト(上記コードだと vr 変数)を作成する必要がある、という点がこれまでと異なります。

なお、上記コードで作っているコマンドアプリ(test01.js)は
$ node test01 (画像ファイル名)

という形で指定して実行することを想定しています。(画像ファイル名)部分に画像認識を実行する画像のファイルパスを指定します(無指定の場合は同じフォルダにある sample.png に対して実行します)。

今回はいらすとや様の、この画像を sample.png として用意しました:
sample01


この画像に対して実行してみます。まず Watson Developer Cloud SDK を導入します:
$ npm install watson-developer-cloud

そして実行(実行結果は緑字):
$ node test01

{
  "images": [
    {
      "classifiers": [
        {
          "classifier_id": "default",
          "name": "default",
          "classes": [
            {
              "class": "first-aid kit",
              "score": 0.879,
              "type_hierarchy": "/kit of things/first-aid kit"
            },
            {
              "class": "kit of things",
              "score": 0.879
            },
            {
              "class": "dado (dice)",
              "score": 0.5
            },
            {
              "class": "figure",
              "score": 0.79
            },
            {
              "class": "jade green color",
              "score": 0.77
            },
            {
              "class": "emerald color",
              "score": 0.511
            }
          ]
        }
      ],
      "image": "sample.png"
    }
  ],
  "images_processed": 1,
  "custom_classes": 0
}

(結果はともかく)新しい認証/認可方式のコードで実行できました!


IBM Cloud の旧 Bluemix に代表される、いわゆる PaaS 環境ではアプリケーション・サーバーなどのミドルウェアまでをベンダー側が提供し、利用者はサーバーやその管理を意識せずにアプリケーションのみ提供して動かすことができます。

これはこれで便利な環境なのですが、一方で実際に動かしている環境の詳細(ミドルウェアや言語ランタイムのバージョンなど)を知りたくなることもあります。知らなくても使えるんだけど知りたい、という要望です。そういった情報が公開されていればいいのですが、多くのケースで常に最新バージョンが使われるようにメンテナンスされており、公開情報が最新版の内容を反映していないケースもあります。というわけで IBM Cloud の SDK for Node.js ランタイムを対象に実際に動いている環境からバージョンを調べる、という方法で調べてみました。

SDK for Node.js ランタイムで以下のコードをデプロイして動かします:
// app.js

var cfenv = require( 'cfenv' );
var express = require( 'express' );
var app = express();

var appEnv = cfenv.getAppEnv();

app.get( '/', function( req, res ){
  var process_version = process.version;
  res.write( JSON.stringify( { version: process_version }, 2, null ) );
  res.end();
});


var port = appEnv.port;
app.listen( port );
console.log( 'server started on ' + port );

↑プログラムコード内から process.version を参照して、現在動いている node のバージョンを取り出しています。

ちなみに package.json は以下のように Node.js v6.x の最新版が使われるように指定しています:
{
    "name": "node-v",
    "version": "0.0.1",
    "scripts": {
        "start": "node app.js"
    },
    "dependencies": {
        "cfenv": "~1.0.0",
        "express": "4.1.x"
    },
    "repository": {},
    "engines": {
        "node": "6.x"
    }
}

このコードを cf push でデプロイし、(2018/10/27 時点で)GET / を実行した結果がこちらです:
2018102701

v6.x の最新版、が使われた結果がこのようになりました。

また、package.json の同部分を "node": "8.x" に変えて再デプロイして実行するとこうなりました:
2018102702


動的に Node.js の実行バージョンを取得することができました。


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