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先日、Bluemix 上で使えるようになった WebSphere Application Server (以下 WAS for Bluemix)についてこちらで紹介しました:

上記記事では OpenVPN を使って WAS for Bluemix のサーバー 仮想マシンと VPN 接続をして、WAS のウェブコンソールにアクセスする、という手順を紹介しました:

 

WAS for Bluemix 環境では、上記のウェブコンソールにアクセスするだけでなく、サーバー仮想マシンに ssh 経由でログインしたり、そこから root になって管理者権限で OS を利用することも可能です。今日はそちらの手順を紹介します。

まずは準備として WAS for Bluemix の仮想マシンに対して OpenVPN を使った VPN 接続までは済ませておいてください。具体的な手順は上記リンク先を参照してください。

次に Bluemix 内に定義した WAS for Bluemix のサービスを開いて、VPN 構成ファイルをダウンロードしたこのページを開き、仮想マシンの左横にある下向きの矢印部分(数の赤枠部分)をクリックします:
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すると隠れていた部分が展開されて、この仮想マシンに SSH 接続するために必要な情報が表示されます:
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WAS for Bluemix の仮想マシンに SSH 接続するには RSA の秘密鍵が必要です。「鍵の保存」でダウンロードするか、または「鍵を表示」で確認した内容と同じテキストファイルを SSH を実行するクライアント機上にファイルとして用意します(用意したファイルのパーミッションを 600 などにして、他人がアクセスできないようにしておきます):
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これで SSH 接続のための準備が整いました。以下のコマンドで SSH 接続します(WAS 仮想マシンへの SSH 接続時のユーザーは virtuser を指定します):
$ ssh virtuser@(WAS for Bluemix の仮想マシンのIPアドレス) -i (保存した鍵ファイルのファイルパス)

自分が確認した限りですが、正しい鍵ファイルが指定されていればパスワードなしでログインできます。ユーザー名は上記で指定した virtuser になっていますが、sudo 権限があるようなので、ログイン後に root に切り替えて操作することも可能です:
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root でログインできる SSH サーバーが提供された、ともいえます。ディレクトリ構成とかを見る限り、ベースはどうも RedHat Enterprise Linux っぽいようにも見えますが、まあその辺りに興味ある方はいろいろ調べてみてください。


IBM Bluemix にはもともと Liberty for Java という Java アプリケーションサーバーのランタイムが用意されています:
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軽量な Java アプリケーションサーバーである Liberty は Bluemix 上で簡単に使えて、Bluemix のメリットでもあるスケール対応も容易になり、また PaaS としてのメリットでもあるサーバー資産管理が不要になる、などなど、非常にメリットの多い Java アプリケーションサーバーです。

その一方、「IBM の Java アプリケーションサーバーといえば WAS(WebSphere Application Server)」という認識を持っている人も多いと思います。商用 Java アプリケーションサーバーのデファクトスタンダードとしても君臨しており、今でも多くのお客様の環境内で稼働しています。

これまで WAS 環境を Bluemix で利用することはできませんでしたが、現在は WebSphere Application Server on Bluemix という(ランタイムではなく)サービスの1つとして提供されています:
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このサービスは WAS のサーバーを IBM Cloud 上にホスティングするサービスです。サーバーへのウェブ管理コンソールが提供され、利用者自身が WAS の設定を管理することができます。なお Bluemix 上ではサービスの1つとして提供されていますが実際にはアプリケーションサーバーであり、ランタイムにバインドして使う、というものではありません(バインド未対応):
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用意されているエディションは Liberty Core(のホスティング版)、WAS Base、WAS ND(Network Deployment)、WAS v9 Classic(ベータ)、そして既に WAS のライセンスをお持ちのユーザーを対象としたライセンス持ち込み利用エディションの5つです。各エディションのスペックと料金はこのページから個別に確認してください。うち WAS v9 Classic (共有 CPU 1個 + メモリ 2GB + ディスク 12 GB + RedHat Linux)はベータ版ということもあり、2016/Jan/19 時点では無料で提供されています。試しにこのエディションを1インスタンス作ってみます:
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インスタンス作成後の画面がこちらです。管理コンソールに接続するための情報が書かれていますが、その前にサーバーに VPN 接続をする必要があります。VPN 接続に必要なファイルは「VPN 構成のダウンロード」と書かれたボタンをクリックするとダウンロードできます:
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ダウンロードしたファイル(openVPNConfig.zip)を展開すると、openvpn というディレクトリが作られ、その中に VPN 接続に必要な構成ファイルや鍵ファイルが含まれていることが確認できます:
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これらのファイルを使って VPN 接続をします。ファイルは OpenVPN 環境用のものなので、自分の環境にあわせて OpenVPN クライアントをセットアップする必要があります。


追記 Linux 環境であればこちらの記事を参照ください
CentOS に OpenVPN クライアントを導入する


例えば Windows 環境であれば OpenVPN のダウンロードサイトにバイナリのインストーラーがあるので、最新版をダウンロードして実行してインストールするだけです、簡単です:
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デフォルト設定で導入すると、OpenVPN クライアントの導入先フォルダは C:\Program Files\OpenVPN になります。この下の config ディレクトリ(C:\Program Files\OpenVPN\config)に先程ダウンロード&展開した VPN 接続用の設定ファイルと鍵ファイル一式をコピーします:
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これで準備は整いました。OpenVPN を実行します:
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実行直後はタスクバーの中で起動します。この時点ではまだ VPN 接続していないのでタスクバーの OpenVPN GUI を探します:
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OpenVPN GUI のアイコンを右クリックし、wasaas-uss - 接続 を選択します:
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すると接続ログがダイアログで表示されます。接続されるまでこのまま待ちます:
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接続されるとダイアログが消え、タスクバー内の OpenVPN GUI が緑色に変わります。これで VPN 接続ができました:
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VPN 接続後であれば WAS サービスの画面に表示されていた URL を指定するとウェブ管理コンソールのログイン画面が表示されます。同じ画面に表示されていた ID とパスワードでログインします:
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無事に管理コンソールが表示されました。ここから先は(いつもの?)WAS のように使うことができます:
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WAS だけでなく、DB2 についても同様のホスティング環境が IBM DB2 on Cloud サービスとして提供されています。これら2つのサービスを併用することで既存のオンプレミス環境を IBM Cloud(Bluemix)上に移行することが可能になります:
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柔軟な管理機能はそのままに、クラウドメリットを活用できる WAS のサービスも Bluemix から提供された、ということになります。


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