IBM Notes 9.0.1 の FP(Feature Pack) 8 がリリースされました。有効なサポート契約をお持ちであれば、以下の FixCentral サイトからダウンロードして適用いただくことが可能です:
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg24037141
適用後にメニューから ヘルプ - IBM Notes について を実行すると、リリースバージョンが変更できていることが確認できます。自分の環境にも早速適用してみました:
実は以前にこのブログの中で、「ノーツでワトソン」というエントリを紹介したことがありました(比較的アクセス数の多い、人気エントリの1つです):
http://dotnsf.blog.jp/archives/1062359514.html
↑この中でも触れているのですが、Watson API のセキュリティ仕様変更があり、JDK 1.8 未満の環境から Watson の REST API へ https リクエストを実行するとエラーが返されるようになってしまっていました(ノーツは JDK 1.6 を使っていたのでエラーが発生していました。上記エントリはその回避方法も含めて紹介しているものです)。
が、今回の 9.0.1 FP8 では、内蔵 JDK バージョンが 1.8 に変更される、という大きな変更が含まれていることになっています。これによって Watson API のセキュリティ要件を満たすことになるので上記エントリのような回避策も不要になることが期待できます。
というわけで、IBM Notes 9.0.1 FP8 の実際の JDK バージョンを確かめるためのプログラムを作って実行してみることにします。まずは Domino Designer で適当なデータベースアプリケーションを作り、その中に Java のエージェントを新規に作成します(エージェントの名称は FP8 としました):
Java エージェントの中身を記述します:
具体的には以下のようなコードを記述しています(初期状態の内容と比較して、青字部分を追記しています):
↑システム内の全プロパティを取得して、標準出力(System.out)にプロパティ名とその値を表示する、という内容です。Java のバージョンもプロパティの1つなので、この出力結果の中に含まれているはずです。
このエージェントをメニューから実行できるよう、基本プロパティのトリガーはイベントで「アクションメニューの選択」、対象は「データベースの全ての文書」とした上で、このエージェントを保存します:
では作成したエージェントを実行してみます。結果は標準出力に出されるので、あらかじめメニューのツールから、Java デバッグコンソールの表示 を選択して、出力画面を表示しておきます:
改めてメニューから アクション - FP8 を実行します:
するとエージェントの実行結果が Java デバッグコンソールに追加記載される様子が確認できます:
画面を少しずつ下にスクロールしていくと、"java.version" というプロパティの値が "1.8.0" になっていることが確認できました。ちゃんと(?) 1.8 が使われているようです:
というわけで、IBM Notes 9.0.1 FP8 からは JRE/JDK 1.8 が使えるようになりました。これで Java プログラミング時に互換性を心配しながらコーディングする必要はなくなりました。
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg24037141
適用後にメニューから ヘルプ - IBM Notes について を実行すると、リリースバージョンが変更できていることが確認できます。自分の環境にも早速適用してみました:
実は以前にこのブログの中で、「ノーツでワトソン」というエントリを紹介したことがありました(比較的アクセス数の多い、人気エントリの1つです):
http://dotnsf.blog.jp/archives/1062359514.html
↑この中でも触れているのですが、Watson API のセキュリティ仕様変更があり、JDK 1.8 未満の環境から Watson の REST API へ https リクエストを実行するとエラーが返されるようになってしまっていました(ノーツは JDK 1.6 を使っていたのでエラーが発生していました。上記エントリはその回避方法も含めて紹介しているものです)。
が、今回の 9.0.1 FP8 では、内蔵 JDK バージョンが 1.8 に変更される、という大きな変更が含まれていることになっています。これによって Watson API のセキュリティ要件を満たすことになるので上記エントリのような回避策も不要になることが期待できます。
というわけで、IBM Notes 9.0.1 FP8 の実際の JDK バージョンを確かめるためのプログラムを作って実行してみることにします。まずは Domino Designer で適当なデータベースアプリケーションを作り、その中に Java のエージェントを新規に作成します(エージェントの名称は FP8 としました):
Java エージェントの中身を記述します:
具体的には以下のようなコードを記述しています(初期状態の内容と比較して、青字部分を追記しています):
import java.util.Properties; import lotus.domino.AgentBase; import lotus.domino.AgentContext; import lotus.domino.Session; public class JavaAgent extends AgentBase { public void NotesMain() { try { Session session = getSession(); AgentContext agentContext = session.getAgentContext(); // (Your code goes here) Properties props = System.getProperties(); props.list(System.out); } catch(Exception e) { e.printStackTrace(); } } }
↑システム内の全プロパティを取得して、標準出力(System.out)にプロパティ名とその値を表示する、という内容です。Java のバージョンもプロパティの1つなので、この出力結果の中に含まれているはずです。
このエージェントをメニューから実行できるよう、基本プロパティのトリガーはイベントで「アクションメニューの選択」、対象は「データベースの全ての文書」とした上で、このエージェントを保存します:
では作成したエージェントを実行してみます。結果は標準出力に出されるので、あらかじめメニューのツールから、Java デバッグコンソールの表示 を選択して、出力画面を表示しておきます:
改めてメニューから アクション - FP8 を実行します:
するとエージェントの実行結果が Java デバッグコンソールに追加記載される様子が確認できます:
画面を少しずつ下にスクロールしていくと、"java.version" というプロパティの値が "1.8.0" になっていることが確認できました。ちゃんと(?) 1.8 が使われているようです:
というわけで、IBM Notes 9.0.1 FP8 からは JRE/JDK 1.8 が使えるようになりました。これで Java プログラミング時に互換性を心配しながらコーディングする必要はなくなりました。