1つの Node-RED 環境に普通に複数人がアクセスすると同じ環境を使うことになります。これを複数人で、それぞれ個人ごとの環境で(個人ごとにフローを保存したりして)使う方法です。

Node-RED をインストールした後、通常だと以下のような node-red コマンドで Node-RED を起動します(青字は起動メッセージ)。この例だと 1880 番ポートで待ち受け状態になっています:
$ node-red

13 Feb 08:55:02 - [info]

Welcome to Node-RED
===================

13 Feb 08:55:02 - [info] Node-RED バージョン: v0.19.5
13 Feb 08:55:02 - [info] Node.js  バージョン: v6.11.2
13 Feb 08:55:02 - [info] Linux 4.4.0-121-generic x64 LE
13 Feb 08:55:03 - [info] パレットノードのロード
    :
    :
13 Feb 08:55:03 - [info] フローを開始します
13 Feb 08:55:03 - [info] フローを開始しました
13 Feb 08:55:03 - [info] サーバは http://127.0.0.1:1880/ で実行中です

この node-red コマンドにパラメータを渡して実行環境をカスタマイズすることができます。例えば以下のような settings1.js ファイルを用意します(実行ポート番号を 1881 に指定しています):
module.exports = {
  uiPort: 1881
}

更に自分のフローを保存するためのフォルダ(~/tmp/userDir1)を作っておきます:
$ mkdir -p ~/tmp/userDir1

この状態から以下のようにパラメータを指定して node-red を実行します(青字は起動メッセージ):
$ node-red -s settings1.js -u ~/tmp/userDir1

13 Feb 09:04:35 - [info]

Welcome to Node-RED
===================

13 Feb 09:04:35 - [info] Node-RED バージョン: v0.19.5
13 Feb 09:04:35 - [info] Node.js  バージョン: v6.11.2
13 Feb 09:04:35 - [info] Linux 4.4.0-121-generic x64 LE
13 Feb 09:04:35 - [info] パレットノードのロード
    :
    :
13 Feb 09:04:36 - [info] サーバは http://127.0.0.1:1881/ で実行中です
13 Feb 09:04:36 - [info] フローを開始します
13 Feb 09:04:36 - [info] フローを開始しました

今回は 1881 番ポートで Node-RED が起動しています。またここで記録したフローは ~/tmp/userDir1 内に保存されます:
2019021301


同様にして settings2.js ファイルと ~/tmp/userDir2 フォルダを作り、これらをパラメータ指定して起動すると、異なるポートで異なる記録フォルダを持つ Node-RED が(もう1つ)起動できます:
$ cat settings2.js
module.exports = {
  uiPort: 1882
}

$ mkdir -p ~/tmp/userDir2

$ node-red -s settings2.js -u userDir2
13 Feb 09:11:15 - [info]

Welcome to Node-RED
===================

13 Feb 09:11:15 - [info] Node-RED バージョン: v0.19.5
13 Feb 09:11:15 - [info] Node.js  バージョン: v6.11.2
13 Feb 09:11:15 - [info] Linux 4.4.0-121-generic x64 LE
13 Feb 09:11:15 - [info] パレットノードのロード
    :
    :
13 Feb 09:11:16 - [info] フローを開始します
13 Feb 09:11:16 - [info] フローを開始しました
13 Feb 09:11:16 - [info] サーバは http://127.0.0.1:1882/ で実行中です


フローの記録フォルダも別々に指定しているので、一方でフローを作成済みであっても他方には影響しません:
2019021302


同様にして3人以上で利用する場合もそれぞれの settingsXX.js とフロー用フォルダを作成し、それらを指定して起動することで複数人が別環境の Node-RED を使うような感じで1サーバー内の Node-RED を使うことができるようになります。まあ充分なディスクとメモリ、CPU があれば、という前提ですけど。


Node-RED の設定ファイルでカスタマイズできる内容と指定方法についてはこちらを参照ください:
https://nodered.jp/docs/configuration

なお、今回のように起動ポートとフロー保存フォルダを指定するだけであれば、settingsXX.js ファイルを用意する必要はなく、Node-RED 起動時のコマンドラインから以下のように(-p で起動ポートも)指定することができます。ただカスタマイズの範囲をどこまでにするかによっては設定ファイルを用意した方が便利だとは思っています:
$ node-red -p 1881 -u ~/tmp/userDir1