IBM Cloud の旧 Bluemix に代表される、いわゆる PaaS 環境ではアプリケーション・サーバーなどのミドルウェアまでをベンダー側が提供し、利用者はサーバーやその管理を意識せずにアプリケーションのみ提供して動かすことができます。

これはこれで便利な環境なのですが、一方で実際に動かしている環境の詳細(ミドルウェアや言語ランタイムのバージョンなど)を知りたくなることもあります。知らなくても使えるんだけど知りたい、という要望です。そういった情報が公開されていればいいのですが、多くのケースで常に最新バージョンが使われるようにメンテナンスされており、公開情報が最新版の内容を反映していないケースもあります。というわけで IBM Cloud の SDK for Node.js ランタイムを対象に実際に動いている環境からバージョンを調べる、という方法で調べてみました。

SDK for Node.js ランタイムで以下のコードをデプロイして動かします:
// app.js

var cfenv = require( 'cfenv' );
var express = require( 'express' );
var app = express();

var appEnv = cfenv.getAppEnv();

app.get( '/', function( req, res ){
  var process_version = process.version;
  res.write( JSON.stringify( { version: process_version }, 2, null ) );
  res.end();
});


var port = appEnv.port;
app.listen( port );
console.log( 'server started on ' + port );

↑プログラムコード内から process.version を参照して、現在動いている node のバージョンを取り出しています。

ちなみに package.json は以下のように Node.js v6.x の最新版が使われるように指定しています:
{
    "name": "node-v",
    "version": "0.0.1",
    "scripts": {
        "start": "node app.js"
    },
    "dependencies": {
        "cfenv": "~1.0.0",
        "express": "4.1.x"
    },
    "repository": {},
    "engines": {
        "node": "6.x"
    }
}

このコードを cf push でデプロイし、(2018/10/27 時点で)GET / を実行した結果がこちらです:
2018102701

v6.x の最新版、が使われた結果がこのようになりました。

また、package.json の同部分を "node": "8.x" に変えて再デプロイして実行するとこうなりました:
2018102702


動的に Node.js の実行バージョンを取得することができました。