CentOS や RHEL で便利に利用されているパッケージ管理コマンドの "yum" 。このコマンドの便利な使い方の1つが groupinstall と呼ばれる機能です。ある環境を用意しようとした際に複数のパッケージを導入しないといけない場合、その複数のパッケージを1つの「グループパッケージ」のまとまりとみなし、グループパッケージ1つを指定して導入することで環境構築が可能になります。
個人的によく使う例で紹介すると、GUI のデスクトップ環境であれば "Desktop"、日本語サポート環境であれば "Japanese Support" などです。それぞれ以下のコマンドで導入できます:
上記のようにグループパッケージを指定するだけでまとまったパッケージを導入できるのは便利なのですが、ではこれらのコマンドで実際にどのようなパッケージが導入されるのかを調べる方法はあるでしょうか? その答が yum の groupinfo コマンドです。例えば "Desktop" で何が導入されるのかを確認するには以下のようなコマンドを実行します(黒字が入力、青字が出力結果です):
同様に "Japanese Support" の場合は以下のようになりました:
これらの結果の中の「強制的パッケージ」と「標準パッケージ」が groupinstall コマンドによって導入されます。また「オプションパッケージ」や「条件付きパッケージ」が導入可能になります。
滅多にはないのですが、CentOS/RHEL の環境によっては "yum groupinstall" コマンドが使えないこともあります。その場合はここに記載した情報を使って "yum install" で同様の環境構築が可能になります。
※ここに記載されていないグループパッケージを導入する場合は、"yum groupinfo" の使える環境でパッケージを確認し、そこにリストされたパッケージを "yum install" する、という形になります。
個人的によく使う例で紹介すると、GUI のデスクトップ環境であれば "Desktop"、日本語サポート環境であれば "Japanese Support" などです。それぞれ以下のコマンドで導入できます:
(デスクトップ環境)
# yum groupinstall "Desktop"
(日本語サポート環境) # yum groupinstall "Japanese Support"
上記のようにグループパッケージを指定するだけでまとまったパッケージを導入できるのは便利なのですが、ではこれらのコマンドで実際にどのようなパッケージが導入されるのかを調べる方法はあるでしょうか? その答が yum の groupinfo コマンドです。例えば "Desktop" で何が導入されるのかを確認するには以下のようなコマンドを実行します(黒字が入力、青字が出力結果です):
# yum groupinfo "Desktop"
:
:
グループ: デスクトップ
説明: シンクライアントとして使用できる最低限のデスクトップ
強制的なパッケージ:
NetworkManager
NetworkManager-gnome
alsa-plugins-pulseaudio
at-spi
control-center
dbus
gdm
gdm-user-switch-applet
gnome-panel
gnome-power-manager
gnome-screensaver
gnome-session
gnome-terminal
gvfs-archive
gvfs-fuse
gvfs-smb
metacity
nautilus
notification-daemon
polkit-gnome
xdg-user-dirs-gtk
yelp
標準パッケージ:
control-center-extra
eog
gdm-plugin-fingerprint
gnome-applets
gnome-media
gnome-packagekit
gnome-vfs2-smb
gok
openssh-askpass
orca
pulseaudio-module-gconf
pulseaudio-module-x11
vino
オプション パッケージ:
sabayon-apply
tigervnc-server
xguest
同様に "Japanese Support" の場合は以下のようになりました:
# yum groupinfo "Japanese Support"
:
:
グループ: 日本語のサポート
Language: ja
標準パッケージ:
ipa-gothic-fonts
ipa-mincho-fonts
ipa-pgothic-fonts
ipa-pmincho-fonts
vlgothic-fonts
vlgothic-p-fonts
条件付パッケージ:
autocorr-ja
eclipse-nls-ja
ibus-anthy
kde-i18n-Japanese
kde-l10n-Japanese
libreoffice-langpack-ja
man-pages-ja
poppler-data
これらの結果の中の「強制的パッケージ」と「標準パッケージ」が groupinstall コマンドによって導入されます。また「オプションパッケージ」や「条件付きパッケージ」が導入可能になります。
滅多にはないのですが、CentOS/RHEL の環境によっては "yum groupinstall" コマンドが使えないこともあります。その場合はここに記載した情報を使って "yum install" で同様の環境構築が可能になります。
※ここに記載されていないグループパッケージを導入する場合は、"yum groupinfo" の使える環境でパッケージを確認し、そこにリストされたパッケージを "yum install" する、という形になります。
コメント