IBM Bluemix は IBM から提供されている、Cloud Foundry ベースの PaaS です。
1ヶ月間の無料トライアル期間が用意されていて、サインアップから1ヶ月間は「メモリ2GBと10個のサービス」という制限内で自由に使うことができます。

例えばメモリに関してはメモリ 512MB のサーバーインスタンスであれば4インスタンスまで使えますし、メモリ 512MB のインスタンスと 1024MB のインスタンスを1つずつ起動して運用し、必要に応じてどちらかのメモリを 512MB 足せるように残しておく、といった運用も可能です。

サービスに関しても、トライアル期間中は全部で10個まで使うことができます。

このトライアル期間はサインアップから 30 日間です。つまり上記の条件で 30 日間 IBM Bluemix の機能や各種サービスを試すことができます。


さて、ではトライアル期間中に開発したアプリケーションや構築したサービスは 30 日後には利用料金を払わないと使えなくなってしまうのでしょうか? 某有名クラウドベンダーだと、同様の無料枠が1年間あるので、なんか差を感じますよね(苦笑)。。

その答は「クレジットカードを登録するか、サブスクリプションアカウントを登録することで、無料枠も含めた継続ができる」ということになります。クレジットカードを登録すること自体に抵抗を感じるかもしれませんが、登録しても無料枠内で使う限りは課金されません。1ヶ月経過後の無料枠は最初の1ヶ月ほど充実はしていませんが、特定条件内で(1年ではなく)ずっと IBM Bluemix のアプリサーバーが使える、ということになります。悪くないです。


では以下にそのための手順を以下に紹介します。なお以下の内容は 2015 年2月20日時点での情報になります。今後条件が変更になる可能性があることを留意してください。またこの切り替えを行った場合、無料トライアル期間が残っていても無効になってしまいます。ご注意ください。

まず IBM Bluemix にログインし、画面右上のカレンダーマークをクリックします。ちなみにここに書かれた数字の日数だけトライアル期間が有効です:
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無料トライアル期間に関するメッセージがポップアップ表示されます。この中の「無料アカウントからの切り替え確認」と書かれた箇所をクリックします:
2015022002


このような画面が表示されます。無料アカウントから有料アカウントへの切り替えには2つの選択肢があります。1つはクレジットカード支払いの登録で、こちらはこの後で詳しく説明します。 もう1つはサブスクリプションアカウントと呼ばれるもので、いわゆる企業契約です:
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後者の「オプション2」のリンクをクリックするとこのような画面が表示されます。営業担当者へ直接連絡を取っていただく形になります:
2015022004


ここでは個人でも行える、「オプション1」のクレジットカード登録の手順を紹介します。まず請求先地域として「日本 - 日本語」を選択し、「クレジット・カードの追加」ボタンをクリックします:
2015022005


クレジットカードを登録する画面が表示されます。注意書きには以下のような内容が記載されています:
・アプリケーションサーバーは1ヶ月に 375 H/GB 以内の利用であれば課金されない
・有償サービスを利用しない限りは課金されない

1ヶ月は31日でも744時間なので、アカウント辺りのアプリケーションサーバー利用メモリが 512MB であれば(1ヶ月でも372GBなので)課金されない、という解釈になります。逆に言うとこれを超えた場合、アプリケーションサーバーは課金対象となります。また各種サービスについても無料のものがあったり、有料のものがあったり、無用枠のある有料サービスがあったりします。有料サービスを利用しない間は課金対象になりません。
2015022006


Eメールアドレスは IBM Bluemix のログイン ID になっています。また姓名は IBM Bluemix サインアップ時に指定したものが表示されているはずです(ここまで変更できない情報です)。 会社名はオプションですが、住所、郵便番号、電話番号は必須項目です。最後に「IBM のご使用条件を読み、同意しました」のチェックを入れます:
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入力項目にエラーがなければクレジットカード情報を登録するフォームが表示されます。ここにカード番号、有効期限、セキュリティコードを入力して、最後に「送信」ボタンをクリックします:
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クレジットカード確認中の画面です。しばらく待ちます:
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この画面が出ると無料アカウントが有料アカウントに切り替わりました:
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この切り替えが行われると、画面右上から無料トライアルの残り期間の表示が消えます。またアカウント情報からアカウントタイプを確認すると「従量課金」に切り替わっていることが確認できます:
2015022011


同時にダッシュボード画面では利用可能なアプリケーション・サーバーの総メモリ量が 2GB から 512 GB まで増え、サービスの数も 10 個から 2000 個に増えていることが確認できます(無料枠の話は別です、念のため。あと欧州リージョンの場合に使えるサービスは 1500 個でした):
2015022012




この状態になれば、メモリ 512MB までのアプリケーションサーバーを立てて、MySQL など無料のデータストア等のサービスを使ったアプリケーションを"ずっと"運用できます。WordPress とかでブログを作って運用するには、ボイラープレートと呼ばれる簡単に作れるテンプレートも用意されているし、なかなか便利だと思います。