謎だった Power 版 RHEL(RedHat Enterprise Linux) での MongoDB の動かし方が分かりました!

これまでは「CPU のエンディアンの違いにより MongoDB が動かなかった」と思っていたのですが、IBM のダウンロードサイトで Power 版 RHEL 向けビルド済み rpm パッケージの存在を確認しました。これを使います。


まず準備段階として Power 版 RHEL 環境を用意します。・・・といっても普通の人はそんな環境持ってないですよね(苦笑)。 2週間のお試し程度であれば、開発者向けサービスである IBM Power Development Cloud を利用して環境を構築することも可能です。 その場合の手順はこちらのブログエントリを参照ください:


Power 版 RHEL の準備ができたら早速 MongoDB を導入しましょう。といっても特別な作業ではなく、必要な rpm パッケージを IBM からダウンロードしてインストールするだけです。Intel 版 RHEL と異なるのはファイル名のアーキテクチャ部分が i686 とか x86_64 とかではなく、ppc64 になっていることくらいです。あと現在用意されている MongoDB はバージョン 2.4.9(RC0) のようです:
# cd /tmp
# yum install wget boost-devel
# wget ftp://ftp.software.ibm.com/linux/rpms/redhat/6.5/v8-3.14.5.10-2.el6.ppc64.rpm
# wget ftp://ftp.software.ibm.com/linux/rpms/redhat/6.5/libmongodb-2.4.9-1.el6.ppc64.rpm
# wget ftp://ftp.software.ibm.com/linux/rpms/redhat/6.5/mongodb-server-2.4.9-1.el6.ppc64.rpm
# wget ftp://ftp.software.ibm.com/linux/rpms/redhat/6.5/mongodb-2.4.9-1.el6.ppc64.rpm
# rpm -ivh v8-3.14.5.10-2.el6.ppc64.rpm
# rpm -ivh libmongodb-2.4.9-1.el6.ppc64.rpm
# rpm -ivh mongodb-server-2.4.9-1.el6.ppc64.rpm
# rpm -ivh mongodb-2.4.9-1.el6.ppc64.rpm

これで MongoDB のインストールは完了です。念のため、導入先を確認しておきましょう:
# which mongod
/usr/bin/mongod
# which mongo
/usr/bin/mongo

MongoDB の起動はコマンドラインから、以下の内容を実行します:
# mongod --dbpath /var/lib/mongodb

実行するとサーバーコンソールのようにメッセージがずらずらと・・・出てくればサービスの起動成功です。ちなみにサービスの終了は CTRL + C です。
2014121001


Mongo クライアントは何の違いも感じずに使えます:
2014121002


この Power 版 RHEL 向け MongoDB はいつから用意されてたんだろう? ともあれ、これで Power 版の RHEL でも MongoDB が動くことが確認できました。本当に Intel 版との違いがなくなりつつあることを実感します。


そして、これはつまり MongoDB に対応したフレームワーク(cakePHPとか)を Power 版 RHEL で動かすことができるようになったのかな?? とも思っているのですが、実際 cakePHP で使ってみると Intel 版では見たことのないエラーメッセージに遭遇したりして、まだもう少し待った方がいいのかな、とも思ってたりします。要はちゃんと動かして調べましょう、ということで。


最後に、自分が業務で開発に携わっている公開済みサービスがこの Power 版 RHEL 環境でもある程度動いたので記念アップ!
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